イトーキ、RFIDのロケーションテックカンパニー・RFルーカスへ出資

■RFID位置特定技術を活用したオフィス家具のIoT化と、高度なアセットマネジメントを支援するアプリケーションの共同開発をスタート

 イトーキ<7972>(東証プライム)は7月1日、RFIDのロケーションテックカンパニーであるRFルーカス(本社:東京都渋谷区)へ出資したと発表。

 RFIDをオフィス家具に付与することで、家具のIoT化を実現。オフィスデータを活用したコンサルティングサービス「Data Trekking」の質的向上を図っていく。また、オフィス家具のセンシングデータを収集するアプリケーション「Office Asset Finder(仮称)」を開発し、高度なアセットマネジメントをサポートする新サービスの実現を目指していく。

■出資背景

 同社はワークプレイス事業において、Office1.0をオフィス家具の製造・販売、Office2.0を空間ベースのソリューション提供ビジネス、Office3.0をデータ活用による働き方ベースのオフィスDXと捉えビジネスを展開している。2024年2月にはオフィスデータを活用したコンサルティングサービス「Data Trekking」をローンチ。同年3月にはAIスタートアップ企業と「オフィスデザイン自動生成AIサービス(仮称)」の開発をスタートし、競争優位性の高いOffice3.0領域に力を入れている。

 RFルーカスは、電波を用いてICタグの情報を読み書きする自動認識技術「RFID」に独自の先進技術を掛け合わせることで、モノの所在とその移動の可視化に強みがある。オフィス家具のIoT化で、オフィスデータの収集を強化し、新サービスの開発へ繋げるため、同社へ出資するに至った。

■開発内容

 オフィス家具のIoT化は、RFIDの技術をオフィス家具に実装し、RFルーカス社の保有する電波位相解析という特許技術による正確な位置特定を通して可能となる。今後、収集されたオフィス家具の所在や履歴、利用データは、様々なオフィスデータを集約・統合・活用するイトーキ独自のプラットフォーム「OFFICE A/BI PLATFORM」上に統計的に蓄積され、スペースの稼働データや従業員の活動状況データ、個人と組織のパフォーマンス・コンディションデータなど他のオフィスデータと掛け合わせることで「Data Trekking」の質的向上につなげていく。

 さらに、位置特定技術を活用し、イトーキの持つ製品情報など家具のデータベースと連携させることで家具の所在を迅速に把握できるアプリケーション「Office Asset Finder(仮称)」を開発する。これにより、従来の什器・備品管理やリニューアル計画時に膨大な工数と時間を費やしていた、オフィス家具などのアナログな棚卸作業を大幅に軽減し、高度なアセットマネジメントをサポートする新サービスの実現を目指していく。

※収集された個人情報は安全管理対策のために暗号化して保存を行う。また分析の際に、すべて別の仮名IDに変換し、個人が特定出来ない形でデータを取り扱う。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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