建設技術研究所は24年12月期2Q累計小幅減益だが通期予想を上方修正

(決算速報)
 建設技術研究所<9621>(東証プライム)は、8月13日の取引時間終了後に24年12月期第2四半期累計連結業績を発表した。小幅減益だが売上面は順調だった。そして通期予想を上方修正した。前回予想に比べて減益幅が縮小する見込みだ。国土強靭化関連など事業環境は良好であり、通期会社予想に再上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。株価は地合い悪化の影響で年初来安値圏だが、目先的な売り一巡して出直りを期待したい。

■24年12月期2Q累計小幅減益だが通期予想を上方修正

 8月13日発表した24年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比6.6%増の507億46百万円、営業利益が5.3%減の67億89百万円、経常利益が6.0%減の68億53百万円、親会社株主帰属四半期純利益が7.7%減の48億83百万円だった。小幅減益だが売上面は順調だった。なおグループ全体の受注高は7.4%減の545億45百万円だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が291億89百万円で営業利益が61億07百万円、第2四半期は売上高が215億57百万円で営業利益が6億82百万円だった。

 通期連結業績予想については8月13日付で上方修正して売上高が23年12月期比4.2%増の970億円、営業利益が4.1%減の96億円、経常利益が4.5%減の97億円、親会社株主帰属当期純利益が8.4%減の69億円としている。配当予想は据え置いて23年12月期と同額の150円(期末一括)としている。予想配当性向は30.2%となる。

 前回予想(3月26日付公表値、売上高890億円、営業利益84億円、経常利益85億円、親会社株主帰属当期純利益61億円)に対して、売上高を80億円、営業利益を12億円、経常利益を12億円、親会社株主帰属当期純利益を8億円それぞれ上方修正し、売上高は減収予想から一転して増収予想、各利益は減益幅が縮小する見込みとした。国土強靭化関連など事業環境は良好であり、通期会社予想に再上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。

■株価は目先的な売り一巡

 株価は地合い悪化の影響で年初来安値圏だが、目先的な売り一巡して出直りを期待したい。8月14日の終値は4465円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS497円30銭で算出)は約9倍、今期予想配当利回り(会社予想の150円で算出)は約3.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS3958円89銭で算出)は約1.1倍、そして時価総額は約632億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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