【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】女性に多い大腸がん予防にも運動と食事

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 9月号では大腸がんの便潜血による一次検診をぜひ受診して下さいとお願いしました。検診は何歳から何歳まで受ければ良いのか、また結論は出ていません。日本では40歳以上で上限は設定していませんが、米国では50~75歳とされています。基本的には、検診によるメリットがあるのは健康寿命からマイナス10歳とされています。現在の日本人は人生90歳とすると、80歳までが癌検診を受検する年齢上限かもしれません。 また、女性では60~70歳の方々で、大腸がん検診のメリットが非常に大きいとされています。50歳から大腸がん検診を受け、特に女性では60歳代からは必ず便潜血を受けて下さい。 米国では遺伝子診断による大腸がん検診が導入され一定の評価がなされていますが、493ドル(約6万円)と高価ですので、約25分の1の低価な便潜血検査がお勧めです。 大腸癌の危険因子として肥満、運動不足、肉(赤身肉・加工肉)、アルコール摂取や喫煙があり、予防因子としては野菜,食物繊維,カルシウム,牛乳などがあります。肥満でもお腹が出っ張って内臓脂肪が目立つ人は、特に要注意です。継続的な運動は、男性により効果があるとされています。 アルコールは代謝産物のアセトアルデヒドによるDNA合成阻害や細胞障害だけでなく、下痢による大腸粘膜細胞障害や飲酒の摂取エネルギー過剰が発癌に促進的に働くと考えられています。飲酒の大腸癌リスクは、1日当り日本酒1~2合では1.4倍、3合以上ですと2倍、4合以上では3倍になります。兎に角サクセスフル・エイジング(華麗なる老い)達成には、防げる癌を防ぐことからも肥満・大量飲酒・運動不足を強く改善するように務めて下さい。(箱崎幸也=元気会横浜病院々長・元、自衛隊中央病院消化器内科部長)

本日のアクセスランキング

  1. 常陽銀行、高推論型のGoogle生成AI「Gemini 2.5 Pro」導入、本部業務の効率化へ
  2. データセクション、液体冷却対応の次世代AIデータセンターを印西に構築へ
  3. NTT、SAR衛星で道路陥没予兆を世界初検出、衛星電波で道路空洞も把握
  4. IHI、沖縄電力から13万kWGTCC受注、牧港火力で次世代電源整備へ
  5. 年金積立金、運用資産277兆円に拡大、収益率5.52%で過去最高水準
  6. メディネット、インド発再生医療製品「Stempeucel」導入へ、国内独占開発権のオプション契約を締結
  7. I-ne、株主優待を最大2万円に拡大、デジタルギフト導入し初の配当も実施
  8. 大塚HD、IgA腎症向け新薬「シベプレンリマブ」有効性を確認、新抗体薬でタンパク尿5割減
  9. 明治など、ワクチン抗体価が高い人の腸内環境を解明、ヨーグルト習慣と高抗体価に関連
  10. ビジネスブレイン太田昭和、年間配当は44円増の133円、株主優待も拡充

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る