第一三共の乳がん治療薬、米国食品医薬品局(FDA)から「画期的治療薬」指定

■トラスツズマブ デルクステカンが「画期的治療薬」に指定

 第一三共<4568>(東証プライム)は8月19日、抗HER2抗体薬物複合体であるトラスツズマブ デルクステカンが、米国食品医薬品局(FDA)より「画期的治療薬」指定を受けたと発表。この指定は、化学療法未治療のホルモン受容体陽性かつHER2低発現または超低発現の転移再発乳がん治療を対象としている。指定の根拠となったのは、2024年6月の米国臨床腫瘍学会で発表されたグローバル第3相臨床試験(DESTINY-Breast06)の結果である。

 今回の指定により、トラスツズマブ デルクステカンの「画期的治療薬」指定は8回目となった。乳がんにおいては4回目の指定であり、HER2陽性の再発・転移性乳がんの二次・三次治療、化学療法既治療のHER2低発現の再発・転移性乳がん治療に続くものである。その他、胃がん、非小細胞肺がん、大腸がん、および複数の固形がんでも指定を受けている。

 乳がんは世界的に深刻な疾患であり、2022年には全世界で200万人以上が新たに診断され、約67万人が亡くなったとされる。HER2低発現またはHER2超低発現の乳がんは、これまで効果的な治療選択肢が限られていた。第一三共は、この新たな治療薬を速やかに患者に届けるべく、各国・地域での承認申請手続きを進めている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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