ベステラは25年1月期2Q累計が計画超の大幅増益で通期も大幅増益予想

(決算速報)
 ベステラ<1433>(東証プライム)は9月9日に25年1月期第2四半期累計連結業績(9月5日付で上方修正)を発表した。計画超の大幅増益(黒字転換)で着地した。前期に受注した大型工事が順調に進捗して過去最高の売上高となり、第1四半期に発生した一過性工事損失や販管費の増加などを吸収した。そして通期も大幅増益予想(6月7日付で売上高と各利益を上方修正、9月5日付で経常利益と当期純利益を2回目の上方修正)としている。大型工事が順調に進捗する見込みだ。老朽化プラント解体工事の増加などで中期的に事業環境は良好であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は地合い悪化の影響を受けた8月の安値圏から急反発して戻り歩調の形だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■25年1月期2Q累計が計画超の大幅増益で通期も大幅増益予想

 25年1月期第2四半期累計の連結業績(9月5日付で上方修正)は、売上高が前年同期比73.3%増の57億67百万円、営業利益が2億11百万円(前年同期は61百万円の損失)、経常利益が2億58百万円(同9百万円の損失)、親会社株主帰属中間純利益が1億27百万円(同28百万円の損失)だった。

 計画超の大幅増益(黒字転換)で着地した。前期に受注した大型工事が順調に進捗して過去最高の売上高となり、第1四半期に発生した一過性工事損失、販管費の増加などを吸収した。なお完成工事高は75.0%増の56億22百万円、売上総利益は104.2%増の9億60百万円、販管費は40.9%増の7億49百万円だった。

 セグメント別に見ると、解体・メンテナンス事業の売上高が75.0%増の56億22百万円で営業利益(全社費用等調整前)が110.9%増の9億24百万円、その他事業(人材サービス事業など)の売上高が26.0%増の1億44百万円で営業利益が12.5%増の35百万円だった。

 完成工事高の業界別構成比は電力が30%、製鉄が19%、石油・石化が33%、ガスが1%、3Dが1%、環境が4%、その他が12%だった。完成工事高に占める元請案件は25億69百万円で元請比率は46%となった。単体ベースの完成工事高は48億43百万円、工事監督者1人当たり完成工事高は65百万円(前年比17百万円増加)だった。また第2四半期末時点の受注残高は61億74百万円で、業界別構成比は電力が20%、製鉄が50%、石油・石化が25%、環境が2%、その他が3%となっている。

 なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が29億58百万円で営業利益が17百万円、第2四半期は売上高が28億09百万円で営業利益が1億94百万円だった。

 通期連結業績予想(6月7日付で売上高と各利益を上方修正、9月5日付で経常利益と当期純利益を2回目の上方修正)については売上高が24年1月期比17.1%増の110億円、営業利益が102.5%増の5億円、経常利益が59.5%増の6億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が107.7%増の4億80百万円としている。配当予想は据え置いて24年1月期と同額の20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。予想配当性向は36.9%となる。

 前回予想(6月7日付)に対して経常利益を50百万円、親会社株主帰属当期純利益を80百万円、それぞれ上方修正した。政策保有株式縮減方針に伴う株式一部売却により、第3四半期に特別利益(72百万円)および法人税等調整額(22百万円)が発生する見込みであることに加え、グループ会社が出資する匿名組合契約終了に伴う営業外収益が発生する見込みである。老朽化プラント解体工事の増加などで中期的に事業環境は良好であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は地合い悪化の影響を受けた8月の安値圏から急反発して戻り歩調の形だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。9月9日の終値は946円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS54円17銭で算出)は約17倍、今期予想配当利回り(会社予想の20円で算出)は約2.1%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS461円31銭で算出)は約2.1倍、そして時価総額は約85億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る