IHI、太陽光発電の余剰電力を活用したカーボンフリー蒸気生成システムを実証

■低コストでカーボンフリーなエネルギーを実現

 IHI<7013>(東証プライム)は9月20日、太陽光発電所で発生する余剰の直流電力をカーボンフリー蒸気として熱利用するシステムを開発し、福島県相馬市の下水処理場で実証運転を開始したと発表。同システムは、低コストでカーボンフリーなエネルギーを生成し、余剰電力を無駄なく利用することが特徴。実証運転では、発電した電力をすべて有効利用し、安定的な運用が確認された。

 相馬市下水処理場では、年間最大240kWの交流電力を使用しており、300kWの自家消費型太陽光発電所と200kWのパワーコンディショナーを設置している。さらに、IHI検査計測が製造する蓄熱式電気ボイラ「蒸気源」を7台設置し、最大189kWの直流電力を吸収できるシステムを構築した。6月の電力利用実績は交流電力で23,160kWh、直流電力で11,860kWhだった。

 この再エネ熱利用システムは、余剰電力の課題を解決し、再生可能エネルギーの普及率拡大に貢献することが期待されている。IHIは、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、地産地消型の再生可能エネルギー利用を推進し、電気と熱の両方を使用する需要家への貢献を加速していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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