キヤノンが高値に迫る、世界初技術を使用した半導体製造装置を出荷、NY株式市場でも値上がり

■NIL(ナノインプリントリソグラフィ)技術

 キヤノン<7751>(東証プライム)は9月27日、再び上値を指向して始まり、取引開始後は4954円(59円高)をつけて約4週間前につけた2008年以来の高値5121円に向けて出直っている。26日付で、世界で初めて実用化したNIL技術を使用した半導体製造装置を米国テキサス州にある半導体コンソーシアム「Texas Institute for Electronics」(以下、TIE)に同日出荷すると発表し、注目されている。NY株式市場でも値上がりし、買い安心感が広がったようだ。

 発表によると、NIL(ナノインプリントリソグラフィ)技術は、これまでの投影露光技術とは異なる方式でパターンを形成するもの。従来の投影露光装置は、ウエハー上に塗布されたレジスト(樹脂)に光を照射し回路を焼き付けるのに対し、NIL技術を使用した半導体製造装置は、ウエハー上のレジストに回路パターンを刻み込んだマスク(型)をハンコのように押し付けて回路パターンを形成する。光学系という介在物がないため、マスク上の微細な回路パターンを忠実にウエハー上に再現でき、低消費電力・低コストで既存の最先端ロジック半導体製造レベルの5ナノノードにあたる最小線幅14nmのパターン形成が可能という。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化  大正製薬は11月2…
  2. ■Blackwell GPU2140基で研究競争力を拡大  NVIDIA(NVDA:NASDAQ)…
  3. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る