AIの電力消費を100分の1に!TDKの脳型AIデバイスが革命を起こす次世代コンピューティング

■生成AIの急成長が招く電力危機を救う革新技術

 生成AIの急速な普及による電力消費の増大は、今後の社会インフラに大きな課題をもたらしている。国際エネルギー機関(IEA)によれば、データセンターやAIの消費電力は2022年の約460TWhから2026年には1,000TWhに達する可能性がある。

 この問題を解決するため、TDK<6762>(東証プライム)は脳の神経細胞を模倣した「ニューロモルフィックデバイス」に着目し、スピントロニクス技術を応用したスピンメモリスタを開発。これにより、従来のAIに比べ消費電力を100分の1以下に削減することが可能となる。

 ニューロモルフィックデバイスは、従来の「ノイマン型」コンピュータと異なり、脳のように演算部と記憶部が一体化されているため、大幅な低消費電力化と高速処理が可能である。現在、TDKはこの技術を実用化するため、東北大学と連携して開発を進めており、将来的にはエッジAIへの応用が期待されている。

 TDKのスピントロニクス研究開発室は、ニューロモルフィックデバイスの実用化に向けたステージに移行しており、半導体製造工程との融合を目指している。この新技術は、CEATEC AWARD 2024のイノベーション部門賞を受賞し、今後のAI社会に向けた革新的な技術として注目されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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