【株式市場特集】名古屋証券取引所バリュー株に脚光!低PER・PBR、高配当銘柄が続々

■名証単独上場企業に注目!隠れた優良企業を発掘

 名古屋銘柄のまず第一の注目株は、バリュー株のバリュー株ともいうべき名証単独上場会社となる。名証プレミア市場、メイン市場、セントレックス市場に、低PER・PBR株、高配当銘柄が目白押しで、しかも値ごろ妙味のある銘柄も少なくない。次いで東証と名証の重複上場を選択した銘柄である。東証の上場基準に不適合な銘柄が、流動性の向上を目指して重複上場したケースもあり、名証の個人投資家へのアピールは必至となる。まさに古くから巷間謡われた「尾張名古屋は城(個人投資家)で持つ」のように、名証単独・重複上場銘柄へ直下型激震を軽減するシェルター待避も一法となりそうだ。

■バリュー株の宝庫で低PER・PBR、高配当利回り株のオンパレード

 名証のバリュー株では、まず最上位市場の名証プレミア市場の単独上場3銘柄のうち愛知電機<6623>(名証プレミア)と岡谷鋼機<7485>(名証プレミア)が代表株となる。愛知電機は、今年7月にプリント配線板事業の好調推移で今3月期第2四半期(2Q)累計業績を上方修正しおり、2Q決算発表時の3月期通期業績動向が注目されるが、PERは7倍台、PBRは0.5倍、配当利回りは4.05%と割り負けている。岡谷鋼機は、創業300年を超え、上場会社の長生きランキングの第9位にランクインし、前週末25日の株価は、株式分割権利落ち後の安値を更新したが、PERは5倍台、PBRは0.3倍と売られ過ぎを示唆している。

 このほか低PER株として名証全銘柄ランキングの第2位のアークコア<3384>(名証ネクスト)の2.9倍以下、バルクホールディディングス<2467>(名証ネクスト)、MIEコーポレーション<3442>(名証メイン)、中央製作所<6846>(名証メイン)、知多鋼業<5993>(名証メイン)がベスト5で、知多鋼業のPERは5.6倍となる。アークコア、バルクHDは今期業績を上方修正済みである。高配当利回り株としては、今12月期業績の上方修正と大幅増配を発表したガイアックス<3775>(名証ネクスト)の9.26%、ヤガミ<7488>(名証メイン)の5.57%、日本デコラックス<7950>(名証メイン)の4・90%がベスト3となる。低PBR株では、丸八ホールディングス<3504>(名証メイン)の0.24倍、中央可鍛工業<5607>(名証メイン)の0.25倍と続き、名証単独上場会社ではないものの、東海エリアを地盤とする地銀株の三十三フィナンシャルグループ<7322>(東証プライム)、大垣共立銀行<8361>(東証プライム)、十六フィナンシャルグループ<7380>(東証プライム)は、PBR0.19倍~0.32倍と出遅れており外せない。

■重複IPO株はPER7~10倍、同時IPO株にはセカンダリー人気も

 今年に入って東証と名証の重複上場に進んだ銘柄も、大半がバリュー株である。今年2月のトーヨーアサノ<5271>(東証スタンダード)以下、時系列的にあげると川上塗料<4616>(東証スタンダード)、イトーヨーギョー<5287>(東証スタンダード)、ミアヘルサホールディングス<7129>(東証スタンダード)、宇野澤組鐵工所<6396>(東証スタンダード)、誠建設工業<8995>(東証スタンダード)、川口化学工業<4361>(東証スタンダード)、ユー・エム・シー・エレクトロニクス<6615>(東証プライム)、マリオン<3494>(東証スタンダード)と続く。いずれもPER評価は、7倍台~10倍台と超割安である

 新規株式公開(IPO)株でも、東証と名証に同時上場銘柄を含めてバリュー株があり、アスア<246A>(東証グロース、名証ネクスト)のPER13倍台、ケイ・ウノ<259A>(名証ネクスト)の8倍台などとなっている。またフットイージー<212A>(東証スタンダード、名証メイン)は、PERは20倍台となっているが、今年9月に今10月期業績を上方修正し配当も増配した。IPOのセカンダリー人気再燃を期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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