エスプールは新中期計画で29年度まで年平均10.1%の利益成長めざす

■次の10年を見据え、主力事業を軸としたオーガニック成長の継続など推進

 エスプール<2471>(東証プライム)は1月14日の15時30分に2024年11月期の連結決算と中期経営計画の策定について発表し、次の10年を見据えた経営基盤のさらなる強化に取り組むとした。

 24年11月期の連結決算(IFRS)は、売上高に相当する売上収益が前期比0.9%減の255億54百万円となり、営業利益は同0.2%増の27億83百万円に、親会社の所有者に帰属する当期利益は同21.4%増の20億99百万円となった。第4四半期の追い込みにより、営業利益は前期を上回り着地し、期初計画も達成した。ビジネスソリューション事業が好調に推移し、人材ソリューション事業の落ち込みをカバーした。

 同時に、新たに策定した中期経営計画(2025年11月期から29年11月期)の概要も発表。4つの重点戦略などを推進するとした。

[戦略Ⅰ]主力事業を軸としたオーガニック成長の継続
[戦略Ⅱ]グループシナジーによる事業推進
[戦略Ⅲ]AI/DX活用による収益性および経営効率の向上
[戦略Ⅳ]次世代を担う多様な人材の育成

 [戦略Ⅰ]の「主力事業を軸としたオーガニック成長の継続」では、高い成長性と競争力を兼ね備える「障がい者雇用支援」、「サステナビリティ支援」、「地方創生支援」を注力事業領域と定め、グループの成長を牽引していく。また、人材アウトソーシングサービスについては、主力のコールセンター派遣は、AIやDXの加速により需要が縮小する可能性が高いことから、高付加価値化による差別化を図ることで、競争優位性を高めていく。

 [戦略Ⅱ]の「グループシナジーによる事業推進」では、各事業が持つ強みや顧客基盤を最大限に活用し、新たな事業機会を創出することで、さらなる成長を目指す。特に障がい者雇用支援サービス、環境経営支援サービス、広域行政BPOサービスにおいては、優良な顧客マーケットに対し、新サービスを積極的に展開することで事業領域の拡大を進める。

[戦略Ⅲ]の「AI/DX活用による収益性および経営効率の向上」では、AIやDXの積極活用を全社的に推進していく。バックオフィス業務については、デジタル化・自動化を積極的に進めていくことで、大幅な業務改善とコスト削減に取り組む。営業面でも、AIの活用により、営業戦略の策定、顧客分析、営業プロセスを革新し、より効率的かつ効果的な営業活動を実現する。

[戦略Ⅳ]の「次世代を担う多様な人材の育成」では、「社員の成長が会社の成長につながる」という方針のもと、多様な個性を尊重し、それぞれの能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、社員一人ひとりがいきいきと活躍し、共通の価値観のもとで共に成長できる組織を目指す。また、グループ経営を担う中核人材の育成にも注力し、変化を恐れず、積極的に挑戦できるリーダー人材を育成することで、持続的な成長と発展を支えていく。

 数値目標として、2029年11月期の連結売上高360億円(年平均成長率6.2%)、営業利益45億円(同10.1%)などを掲げた。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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