クリナップの第3四半期決算は原材料高など響くが発表後に株価上昇

(決算速報)

■付加価値の高い商品を提供し通期利益予想を超過達成

 クリナップ<7955>(東証プライム)は2月6日の15時に第3四半期決算(2024年4~12月・累計/連結)を発表し、売上高は前年同期比1.3%増の987億09百万円、営業利益は同11.5%減の21億22百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同12.0%減の15億94百万円だった。

 各利益とも、据え置いた3月通期の予想(売上高1300億円、営業利益10億円、当期純利益9億50百万円)を大幅に超過達成しており、発表後の株価は一段と強含んで661円(16円高)まで上げ、約4週間ぶりに660円台を回復して出直りを強める相場になった。

 第3四半期累計期間は、原材料やエネルギーの価格高騰などの影響により売上原価が上昇するとともに、販管費の増加もあり営業利益などに影響した。一方、商品面では、高級価格帯システムキッチン「CENTRO(セントロ)」や中高級価格帯システムキッチン「STEDIA(ステディア)」を中心に、付加価値の高い商品を提供した。さらに、24年9月には普及価格帯システムキッチン「rakuera(ラクエラ)」をモデルチェンジし、更なるシェア拡大を図った。また、システムバスルームにおいては、24年2月に新発売した「SELEVIA(セレヴィア)」及び「rakuvia(ラクヴィア)」の定着・拡販に注力した。生産面では、東西の生産拠点での生産性向上、VE活動を推進し、原価低減に努めた。

 3月通期(25年3月期)の連結業績予想は、今年度より新たにスタートした「2024中期経営計画(2024-2026年度)」を柱に、「ファン化促進」「専業力強化」を推進し、持続的な成長、中長期的な企業価値向上を目指し、売上高1300億円(前期比1.6%増)、営業利益10億円(同22.0%減)、経常利益15億円(同17.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益9億50百万円(同35.3%減)を見込む。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■離職率低下と顧客満足向上を実証、省人化潮流に逆行する人材重視戦略  「丸亀製麺」主力のトリドール…
  2. ■ビーム整形と出力平準化技術を融合し大気揺らぎを克服  NTT<9432>(東証プライム)と三菱重…
  3. ■航続距離650キロを実現、日野が新型FCV大型トラック投入  日野自動車<7205>(東証プライ…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  2. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  3. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  4. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  5. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  6. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る