【道路陥没事故で関連株が活況】政府の緊急点検要請で関連企業の需要拡大へ

■陥没事故が浮き彫りにしたインフラ整備の課題と市場の反応

 埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故は、未だ救出作業が難航している。この事故の原因は、老朽化した下水道管の破損によるもので、国土交通省は全国の地方自治体に緊急点検を指示した。この流れを受け、下水道管の点検・補修に関連する企業の株価が急騰し、一部では昨年来高値を更新する動きも見られる。今後の株式市場では、インフラ整備関連銘柄への関心がますます高まると予想される。

■関連銘柄と市場の期待、検査・コンサル各社、業績上方修正の可能性も

 この事故をきっかけに、ドローンを活用した検査技術を持つLiberaware<218A>(東証グロース)やNJS<2325>(東証プライム)の株価が上昇している。さらに、地中レーダーを用いた検査を手掛ける清水建設<1803>(東証プライム)や東亜道路工業<1882>(東証プライム)、川崎地質<4673>(東証スタンダード)、応用地質<9755>(東証プライム)も市場の注目を集めている。老朽化した水道管の更新にはクボタ<6326>(東証プライム)、栗本鉄工所<5602>(東証プライム)、日本鋳鉄管<5612>(東証スタンダード)といった鋳鉄管メーカーの需要増加が期待されるほか、下水道コンサルティングを手掛ける日水コン<261A>(東証スタンダード)、いであ<9768>(東証スタンダード)も関連特需を受ける可能性がある。さらに、空洞検査用の地中レーダー技術を持つ日本信号<6741>(東証プライム)にも注目したい。

 株価水準を見れば、依然として割安とされる銘柄も多く、今後の展開次第ではさらに上昇余地があると考えられる。インフラ老朽化の進行により、今後も政府や自治体の対策が強化される見込みであり、それに伴う特需が発生すれば、これらの関連銘柄は春相場の主役となる可能性が高い。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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