【マーケットセンサー】中東情勢緊迫化で資源・海運株に注目、業績上方修正の可能性も

■地政学リスクが株式市場を揺るがす!原油・銅・金関連銘柄に投資機会

 株式市場は地政学的リスクに対して敏感に反応しており、中東情勢の緊迫化に伴い、投資家の注目が特定のセクターに集まっている。INPEX<1605>(東証プライム)、石油資源開発<1662>(東証プライム)、K&Oエナジーグループ<1663>(東証プライム)などの産油株は、原油価格の上昇により業績の再上方修正の可能性があり、注目を集めている。これらの企業は低PER・PBR、高配当利回りの水準にあり、投資家にとって魅力的な選択肢となっている。

 海運業界も中東情勢の影響を受けており、タンカー攻撃のリスクによる輸送ルートの変更が、船舶需給のひっ迫と海運市況の上昇につながる可能性がある。日本郵船<9101>(東証プライム)、商船三井<9104>(東証プライム)、川崎汽船<9107>(東証プライム)のコンテナ船3社も、同様に低PER・PBR、高配当利回りの水準にあり、投資対象として注目されている。また、三菱HCキャピタル<8593>(東証プライム)も海上コンテナの大量発注により関連銘柄として浮上している。

 資源株の中でも、戦略物資である銅関連の非鉄株が注目を集めている。三井金属鉱業<5706>(東証プライム)、三菱マテリアル<5711>(東証プライム)、住友金属鉱山<5713>(東証プライム)、DOWAホールディングス<5714>(東証プライム)などが要注目銘柄となっている。特に住友金属鉱山は、金鉱山も保有しており、安全資産としての金の需要増加も追い風となっている。

 金価格の上昇を受けて、産金株以外にも関連銘柄が浮上している。貴金属回収(リデュース)関連の中外鉱業<1491>(東証スタンダード)、アサカ理研<5724>(東証スタンダード)、アサヒホールディングス<5857>(東証プライム)、松田産業<7456>(東証プライム)や、貴金属買取・再販(リユース)関連のハードオフコーポレーション<2674>(東証プライム)、トレジャー・ファクトリー<3093>(東証プライム)、買取王国<3181>(東証スタンダード)、テイツー<7610>(東証スタンダード)、BuySell Technologies<7685>(東証グロース)などが投資家の関心を集めている。投資家は、これらのセクターの動向を注視しつつ、慎重な姿勢を保つ必要がある。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■円安と生産コスト上昇が直撃、値上げ難で経営圧迫  ステーキ店の経営悪化が鮮明になっている。帝国デ…
  2. ■キュリティと利便性を両立、グローバル展開を視野に  TOPPANホールディングス<7911>(東…
  3. ■四つの戦略で推進、中突堤・京橋・新港突堤西の一体開発  兵庫県神戸市は2012年から進めてきたウ…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  2. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…
  3. ■トランプ相場圏外から「コメ」が主役へ!備蓄米争奪戦が炙り出す新テーマ株  今週の当コラムは、「ト…
  4. ■「備蓄米」争奪戦の裏で石破内閣の命運を握るコメ価格高騰  まさに「令和の米騒動」である。江戸時代…
  5. ■瞬速で織り込む相場:投資家が知るべき新常識  昨今のマーケットは、超スピード相場である。好材料に…
  6. ■株価防衛の鍵を握る自社株買い  自己株式取得は企業の株価を下支えする手段として注目されているが、…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る