【コメ・卵価格高騰で揺れる食卓】迫りくる「令和のコメ騒動」と高止まりする卵価格

■業績上方修正・増配が相次ぐ企業に投資妙味あり

 コメと卵の価格高騰が続き、消費者の生活を直撃している。昨年の猛暑によるコメの不作や品質劣化が影響し、小売価格はこの一年で二倍以上に上昇。さらに、家計の負担を増しているのが鶏卵価格の高騰だ。高原性鳥インフルエンザの流行により全国で殺処分が相次ぎ、卸売価格が急騰している。このような状況下で、関連銘柄の動向に注目が集まっている。

 コメ価格の上昇を受け、木徳神糧<2700>(東証スタンダード)やヤマタネ<9305>(東証プライム)は業績を上方修正し、株価も注目されている。特に木徳神糧は連続して過去最高益を更新する見込みだ。また、農政の転換が議論されており、増産政策へ移行する可能性も浮上している。これが現実となれば、やまびこ<6250>(東証プライム)、井関農機<6310>(東証プライム)、クボタ<6326>(東証プライム)など農業機械関連株にも追い風となるだろう。

 一方、鶏卵市場ではホクリヨウ<1384>(東証スタンダード)とイフジ産業<2924>(東証スタンダード)が業績を二度上方修正し、配当を増配。殺処分に伴う防疫作業の需要増で、アゼアス<3161>(東証スタンダード)にも注目が集まっている。

 政府はコメの価格抑制策として備蓄米の放出を決定したが、その効果は未知数だ。市場では「令和のコメ騒動」とも呼ばれ、価格高騰が長期化する可能性も指摘されている。一方で、農業政策の見直しが進めば、関連株に新たな成長機会が生まれるだろう。今後の市場動向を見極めながら、割安に放置されている銘柄に注目することが、投資の鍵となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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