三菱電機、AIの誤動作リスクを短時間で網羅検証する技術を開発、社内外のAI開発に適用へ

■従来比数十~数百倍の速度でAIの網羅検証を実現

 三菱電機<6503>(東証プライム)は2月26日、決定木アンサンブルモデル(データを条件に基づいて分割して予測を行うモデルである決定木を複数組み合わせて予測精度を向上させるAI手法)を対象とした「AIの動作を短時間で漏れなく検証する技術」を開発したと発表。同技術は同社のAI技術「Maisart」の開発成果で、AIの誤動作リスクを低減し、安心してAIを利用できる社会の実現に貢献する。

 近年、各国でAIのリスク管理に関する法令やガイドラインの整備が進む中、特に安全性が重視されるシステムではAIの信頼性が重要となっている。従来の有限個のテストデータによる評価では、テストしていないデータでの誤動作リスクを排除できない問題があった。網羅検証の手法が提案されてきたが、検証に膨大な時間がかかるなどの課題があった。

 今回開発された技術は、効率的に網羅検証を行うアルゴリズムと対話的な検証ツールから成る。従来手法と比べて数十~数百倍高速に検証でき、直感的操作で網羅検証を実施できるブラウザベースのGUIを介して、誤動作リスクの大きさを把握し適切な対処を支援する。三菱電機は2025年度以降、社内外で開発するAIを対象に実証を進め、AIの標準化活動とも連携していく方針だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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