【注目銘柄】ミタチ産業、業績再上方修正を手掛かりに25日線で下値抵サポート

■ゴールデンクロス示現で上昇トレンド継続

 ミタチ産業<3321>(東証スタンダード)は、前日31日に4円安の1194円と小幅続落して引けた。日経平均株価が、1502円安と今年最大の下げ幅で3営業日続落したことから、3月24日に年初来高値1226円まで買われていた同社株にも利益確定売りが続いた。ただ取引時間中には1135円と下ヒゲを伸ばして25日移動平均線で下値サポートを確認したあと1203円と小戻す場面もあり下値抵抗力を窺わせた。同社株は、今年3月21日に今2025年5月期業績の2回目の上方修正を発表しており、前期に比べ大きく増益転換することを手掛かりにバリュー株買いが交錯した。テクニカル的にも5日移動平均線が、下から25日移動平均線、75日移動平均線を次々にブレークするゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆し、25日線をキープしたことから上昇トレンドに変化はないとしてフォローの材料視されている。

■デンソー向け半導体販売の商流移管を受け売り上げは前期比2.5倍

 同社の今5月期業績、昨年11月、今年3月と2回上方修正されこの2回の合計で売り上げは期初予想より180億円、営業利益は3億円、経常利益は5億円、純利益は3億5000万円それぞれ引き上げられ、売り上げ980億円(前期比2.5倍)、営業利益21億円(同31.9%増)、経常利益23億円(同34.8%増)、純利益16億円(同30.9%増)と大幅増収増益転換し、純利益は、2023年5月期の過去最高(16億9300万円)に肉薄する。自動車分野では、今期第2四半期から東芝デバイス&ストレージ(東京都港区)が扱っていたデンソー<6902>(東証プライム)向けの半導体販売の商流移管を受けて売り上げが大幅増となり、産業機器分野でも工作機械関連のEMSの受注が堅調に推移したことなどが寄与した。

 配当は、前5月期配当を年間45円として前々期の65円からの減配幅を小幅にとどめ、今期は年間50円へ小幅増配を予定している。

■GC示現でPER5倍、PBR0.6倍の修正に勢いをつけ2023年3月高値目指す

 株価は、昨年11月の今期業績の上方修正で窓をあけて1292円まで急騰し、その後の1100円台固めからは今年3月の業績再上方修正で1226円の戻り高値までリバウンド、5日線が25日線、75日線を相次ぎブレークするGCを示現して上昇トレンド転換を示唆した。PERは5.9倍、PBRは0.65倍、配当利回りは4.18%と割安であり、年初来高値1226円、昨年来高値1292円抜けから次の上値フシとして2023年3月高値1510円が意識されよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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