大成建設、AI画像認識でコンクリート打継面を即時評価、タブレット端末で実現

■1万件の学習データ、高精度AIで判定

 大成建設<1801>(東証プライム)は3月31日、ダム等のコンクリート構造物施工において、AI画像認識を活用した打継面評価技術を開発したと発表。この技術により、タブレット端末で撮影した画像から、打継面の処理程度を定量的かつリアルタイムに把握可能となる。従来、目視に頼っていた評価をAIが代替し、品質管理の高度化と省力化に貢献する。

 コンクリートダム施工では、打継面の処理が品質を左右する重要な工程だ。先行打設コンクリート表面のレイタンス除去が不十分だと、一体化が困難になり、ひび割れや漏水のリスクが高まる。新技術では、タブレット端末で撮影した画像をAIが解析し、処理程度を「良」「不良」に色分けして表示する。1万件の学習データを活用したAIは高精度で、客観的な評価を実現する。

 同技術の特長は、専用機材が不要で、タブレット端末のみで評価が完結することだ。リアルタイムな評価・判定に加え、判定結果や位置情報の保存も可能で、トレーサビリティも確保する。ダム工事だけでなく、他のコンクリート工事への適用も期待され、建設業界全体の生産性向上と働き方改革に寄与するだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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