ティムコは25年11月期1Q増収・赤字縮小、通期2桁増収・黒字予想据え置き

 ティムコ<7501>(東証スタンダード)は4月11日に25年11月期第1四半期業績(非連結)を発表した。小幅ながら増収で赤字縮小した。そして通期の2桁増収・黒字予想を据え置いた。天候要因や在庫調整といった前期の悪条件の影響が一巡する見込みだ。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。株価は地合い悪化の影響で急反落したが、その後は目先的な売りが一巡して急反発し、年初来高値を更新する場面があった。1倍割れの低PBRも評価材料であり、上値を試す展開を期待したい。

■25年11月期1Q増収・赤字縮小、通期2桁増収・黒字予想据え置き

 25年11月期第1四半期の業績(非連結)は、売上高が前年同期比3.9%増の7億68百万円、営業利益が37百万円の損失(前年同期は38百万円の損失)、経常利益が33百万円の損失(同37百万円の損失)、そして四半期純利益が39百万円の損失(同43百万円の損失)だった。小幅ながら増収で赤字縮小した。

 フィッシング事業は、売上高が2.6%減の1億67百万円、営業利益(全社費用等調整前)が9百万円の損失(同3百万円の損失)だった。販売先小売店における在庫調整が緩やかに進んだ一方で、気温低下や大雪によりシーズン開始が遅延した。商品別では、フライ用品はフライライン(フライフィッシング用釣り糸)や消耗品を中心に販売回復が見られたが、ルアー用品がシーズン立ち上がり遅れの影響を受けた。

 アウトドア事業は売上高が5.8%増の5億95百万円、営業利益が65.3%増の15百万円だった。寒気の影響でセール中心の防寒衣料や防寒小物の販売が好調だった一方で、春夏物衣料の動き出しが遅れた。

 その他(主に不動産賃貸収入売上)は、賃貸面積増加により売上高が22.7%増の5百万円、営業利益が28.4%増の4百万円だった。

 通期の業績(非連結)予想は据え置いて、売上高が24年11月期比12.7%増の36億20百万円、営業利益が1億03百万円(24年11月期は30百万円の損失)、経常利益が1億06百万円(同24百万円の損失)、そして当期純利益が67百万円(同1億09百万円の損失)としている。配当予想については24年11月期と同額の12円(期末一括)としている。予想配当性向は44.4%となる。

 天候要因や在庫調整といった前期の悪条件の影響が一巡するほか、フィッシング事業ではキャンプ等のアウトドア・アクティビティとの融合による釣り人口拡大促進、インターネットを活用した販促強化、アウトドア事業では自社アウトドア衣料「フォックスファイヤー」ブランド認知度向上・顧客数増加に向けた商品開発強化や直営店舗の業務効率化などを推進する。積極的な事業展開で収益改善を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は地合い悪化の影響で急反落したが、その後は目先的な売りが一巡して急反発し、年初来高値を更新する場面があった。1倍割れの低PBRも評価材料であり、上値を試す展開を期待したい。4月11日の終値は835円、今期予想PER(会社予想のEPS27円05銭で算出)は約31倍、今期予想配当利回り(会社予想の12円で算出)は約1.4%、前期実績PBR(前期実績のBPS1827円68銭で算出)は約0.5倍、そして時価総額は約28億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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