かんぽ生命は郵政3社の中で売出株式数が最小、投資家応募倍率もトップ

かんぽ生命

■好需給思惑の再燃に好配当利回り買いがオンして急反発

かんぽ生命保険<7181>(東1)は、85円高の3410円と7営業日ぶりに急反発して始まっている。きょう19日付けの日本経済新聞で、個人の長期資金が、小額投資非課税制度(NISA)を通じて同社株など日本郵政<6178>(東1)グループ3社株を830億円買い付けたと報道されたことを手掛かりに好需給思惑を再び高め買い再燃となっている。

同社株は、今年11月4日に日本郵政グループ3社の1社として公開価格2200円で新規株式公開(IPO)され、3社中で最も高い初値倍率の2929円で初値をつけ、即ストップ高して上場来高値4120円まで買い進まれるなど高人気化しており、高値での調整場面では目先の利益を確定する売り物が続いていた。ただ同社の今3月期配当は、56円が予想されており、既上場の保険株と比較しても配当利回りが高く、さらに東証株価指数(TOPIX)への算入開始に伴いTOPIX連動型のファンドなどの買い需要が発生する好需給思惑も加わり、下値には押し目買いが交錯していた。

■日本郵政グループ中で売出株式数が最小で投資家応募倍率もトップ

同社の株価は、IPO初日に2929円の初値からストップ高となる3430円まで買い進まれてなお買い物を残し、2日目には窓を開けてストップ高目前の4120円まで急続伸し上場来高値をつけた。公開価格で計算した配当利回りが、2.54%と高く、PERも、15倍台と割安で、需給面では、売出株式数が、6600万株と同じグループ2社の4億株超に比べ7分の1程度にとどまったことが要因となった。売出株数の少なさから市場の一部では、IPO応募倍率が、約15倍とグループ2社の5倍強を大きく上回ったと観測されており、これが初値形成後のセカンダリーで国内一般投資家、国内機関投資家、海外投資家などの買い需要につながっている。 今3月期業績は、経常収益9兆5500億円(前期比6.1%減)、経常利益3500億円(同29.0%減)、純利益840億円(同3.3%増)と予想されている。経常収益は、養老・終身保険を中心に新契約月額保険料は増加するが、昨年4月に発売した改定学資保険効果で高い伸びとなった前期よりは低い伸びにとどまり、満期を迎える保険契約件数が減少して保険料収入も減り、資産運用収益も、低金利が長期化して減少することなどが要因となる。経常利益も、新契約獲得のための募集手数料などの費用が増加して減益となり、純利益は、保有契約の減少で契約者配当準備金繰入額が減少し、法人税等合計も減少することで増益となる。

■窓埋め完了で目先調整が一巡しTOPIX算入の好需給思惑も継続

株価は、IPO初日のストップ高からIPO2日目に窓を開けてストップ高目前の上場来高値4120円まで買い進まれ調整場面となったが、この調整で2日目に開けた窓をほぼ埋めている。個人投資家のニューマネー流入に加えて、TOPIX算入に伴う好需給思惑も続いており、再騰から最高値奪回にチャレンジしよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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