神鋼商事、田口金属と合弁会社設立検討の基本合意、リサイクル新会社の設立目指す

■PCRスクラップ活用し、展伸材への再資源化に挑戦

 神鋼商事<8075>(東証プライム)は6月13日、田口金属株式会社と非鉄金属スクラップのリサイクル事業に関する合弁会社設立の検討について基本合意したと発表した。背景には「中期経営計画2026」で掲げたサステナビリティ施策の一環として、非鉄金属分野での資源循環の高度化と脱炭素社会の実現を目指している。

 従来、アルミニウムのリサイクルは低品質素材への用途に限られていたが、近年はカーボンニュートラル実現に向けて高品位スクラップの供給ニーズが高まっている。今回の取り組みでは、自動車や家電由来のPCRスクラップを再利用し、展伸材合金として再資源化する技術開発と事業化を進める。田口金属の長年のノウハウと神鋼商事の知見を融合させ、単独では難しい領域への進出を図る構えだ。

 新会社は2026年4月設立を予定し、関東エリアを想定した拠点の選定が進められている。神鋼商事が過半数出資を行う方針で、変化の激しい市場環境下での迅速な対応と将来的なレアメタル分野への展開も視野に入れている。なお、2026年3月期の業績への影響は軽微と見込まれている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化  大正製薬は11月2…
  2. ■Blackwell GPU2140基で研究競争力を拡大  NVIDIA(NVDA:NASDAQ)…
  3. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る