ブライトパス・バイオが急伸、二重特異性抗体「BP1212」の研究成果を国際学会で発表

■樹状細胞活性化で抗腫瘍効果、製剤安定性も確認

 ブライトパス・バイオ<4594>(東証グロース)は6月20日、20円高(46.51%高)の63円(9時17分)まで上げて急伸している。同社は6月19日、がん治療用二重特異性抗体「BP1212」に関する研究成果を、フランス・リヨンで開催された国際学会「IRCI 2025(Immune Response in Cancer and Infection)」で発表したと明らかにした。日本時間午後7時45分に学会でのポスター公開を行い、同時に発表資料を同社ホームページに掲載した。

 BP1212は、腫瘍内の樹状細胞およびがん細胞傷害性T細胞に発現するTIM-3およびCD39を標的とするヒト型二重特異性抗体である。これら標的分子は、自然免疫を担うインフラマソームのシグナル抑制因子であり、BP1212はこれに結合してその機能を阻害。これにより樹状細胞のインフラマソーム活性が増強され、強力な抗腫瘍効果を引き出す仕組みとなっている。

 今回の発表では、インフラマソーム経由での腫瘍縮小効果、樹状細胞とT細胞の機能活性化、良好な安全性および薬物動態、さらには製剤としての安定性の高さが示された。同社は今後、学会を通じて得られる国際的なフィードバックをもとに、難治性がんに対する免疫治療薬としての開発方針を検討し、臨床応用を視野に入れた展開を進めていく考えである。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る