ヤマシタヘルスケアHDが上場来の高値を更新、開発中の超音波画像診断装置や物流センターのリニューアルに期待強い

■今5月期の業績予想はリニューアル費用や研究開発費で減益を見込むが前向きな投資の見方

 ヤマシタヘルスケアHD(ヤマシタヘルスケアホールディングス)<9265>(東証スタンダード)は8月6日、再び一段高となり、3270円(125円高)まで上げた後も堅調に売買され、約5か月ぶりに上場来の高値を更新している。7月11日に発表した5月決算では、今期:2026年5月期の予想を増収減益としたが、株価は下値が堅いまま、ほどなく上昇ピッチを強めてジリ高傾向が続いている。減益要因としては物流センターのリニューアル、開発中の超音波画像診断装置の研究開発費などを挙げており、中期経営計画(2024~2026年度)で経営基盤の強化に向けた積極的な投資などを推進中。調査筋からは「将来に向けた前向きな減益」との見方が出ている。

 今期:26年5月期の連結業績予想は、売上高を676億47百万円(前期比4.9%増)、営業利益は5億90百万円(同29.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億54百万円(同42.6%減)を見込むとした。ただ、医療機関での検査・手術件数は引き続き緩やかに回復することが期待されるとし、IVE(Interventional Endoscopy)やIVR(Interventional Radiology)といった低侵襲治療分野、および医療の質向上と効率化に寄与する医療機器やITシステムの需要が底堅く推移すると見込んでいる。一方、人件費関連コストの上昇、中核事業会社・山下医科器械の物流センターリニューアルに伴うコストの計上、マイクロソニック株式会社で開発中の超音波画像診断装置「ブレストスキャン」にかかる研究開発費の計上等により減益を見込むとした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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