ジェイエスエス、会費改定で増収も人件費・広告費増で減益、通期は大幅増益と増配維持

 ジェイエスエス<6074>(東証スタンダード、名証メイン)は、8月12日に26年3月期第1四半期連結業績を発表した。会費改定効果などで増収だが、従業員の処遇改善に伴う人件費の増加、集客強化に伴う広告宣伝費の増加などで大幅減益だった。ただし通期の大幅増益予想を据え置いた。M&A効果に加え、大人への訴求力強化等を推進する方針だ。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。株価は急伸して年初来高値更新の展開だ。低PER、高配当利回り、1倍割れの低PBRという指標面の割安感も評価材料であり、上値を試す展開を期待したい。

■26年3月期1Q減益だが通期増益予想据え置き

 26年3月期第1四半期の連結業績は売上高が前年同期比5.4%増の20億62百万円、営業利益が35.8%減の28百万円、経常利益が51.0%減の23百万円、親会社株主帰属四半期純利益が55.6%減の13百万円だった。

 売上面は25年6月に実施した会費改定効果、ワカヤマアスレティックスの連結効果(前期は第2四半期よりPLを連結)などで増収だが、利益面は従業員の処遇改善に伴う人件費の増加、集客強化に伴う広告宣伝費の増加、ワカヤマアスレティックスへの設備投資、その他企業結合に係る費用の発生などで大幅減益だった。第1四半期末時点のグループ会員数は前年同期比0.5%減の8万1468人となった。

 通期の連結業績予想は据え置いて売上高が前期比9.7%増の91億92百万円、営業利益が120.8%増の5億56百万円、経常利益が115.8%増の5億46百万円、親会社株主帰属当期純利益が84.8%増の3億55百万円)としている。配当予想は前期比2円50銭増配の20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。連続増配で予想配当性向は21.8%となる。

 第1四半期は大幅減益だったが、通期は大幅増益で連続増配予想としている。M&A効果に加え、大人への訴求力強化等を推進する方針だ。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。

■株価は年初来高値更新の展開

 株価は急伸して年初来高値更新の展開だ。低PER、高配当利回り、1倍割れの低PBRという指標面の割安感も評価材料であり、上値を試す展開を期待したい。8月12日の終値は588円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS91円68銭で算出)は約6倍、今期予想配当利回り(会社予想の20円で算出)は約3.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS775円50銭で算出)は約0.8倍、そして時価総額は約24億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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