
■最初のプロジェクトは2025年までに建設を開始し26年の発電開始を予定
マーチャント・バンカーズ<3121>(東証スタンダード)は2025年9月1日付で、台湾のEuka Power Co.,Ltd.(傑明新能源股份有限公司、以下「EUKA Power社」)と、九州を中心とした日本国内における系統用蓄電池開発プロジェクトを協働して取り組むことについて、正式契約締結に向けての協議を行う旨の基本合意書を締結することを本日開催の取締役会で決定したうえで、同日、基本合意書を締結した。マーチャント・バンカーズが同日発表した。
■系統用蓄電池は『2050年カーボンニュートラル』実現に向けた有力な手段
マーチャント・バンカーズは、25年5月12日付PR情報「今後の投資方針に関するお知らせ」のとおり、投資会社として、「不動産」以外の投資分野の強化を掲げ、社会性や将来性の高い、積極的に取り組むべき投資分野の1つとして「再生エネルギー」に注目している。
今回、EUKA Power社と協働で取り組む系統用蓄電池は、2050年カーボンニュートラル実現に向けての有力な手段の1つであり、今後、さらに需要が高まる、有力な投資分野と考えている。EUKA Power社は、上海証券取引所に上場するNingbo Techmation Co.,Ltd.(宁波弘讯科技股份有限公司、以下、「弘訊科技社」)を中心とするTechmationグループの新エネルギー事業専門会社である。弘訊科技社は、AIやIoTを武器に、各種産業向けの自動生産・生産制御システムに取り組み、時価総額は1040億円(1CNY=20.5円換算)となっている。
弘訊科技社のイタリア子会社EEI S.p.A.は、太陽光発電システムで使用されるパワーコンディショナ(PCS)の特許や、次世代バナジウム液流電池に関するエネルギー貯蔵技術特許を有しており、EUKA Power社は、EEI社の特許も活用し、台湾において、完全な蓄電発電所ソリューションを構築し、台湾の主要銀行との長期的な協力基盤を持ち、すでに多くの台湾投資機関を誘致している。さらに、日本に支店を有する台湾銀行からの融資支援を受けるなど、日本市場での事業展開を積極的に進めている。
台湾の半導体産業が日本で発展するにつれ、代表企業による安定した再生可能エネルギーの供給需要は一層高まり、またエネルギー安全保障やデータセキュリティに対する要求も強まっている。EUKA Power社は、その技術力と金融基盤を背景に、日本市場においても蓄電池事業を拡大する好機を迎えている。マーチャント・バンカーズは、再生可能エネルギー分野におけるプロフェッショナルな資産管理会社を志し、台湾投資家の資金を日本市場へ円滑に導入し、新エネルギー資産への投資、長期的な資産管理、専門的なAMサービスを提供する。これにより、マーチャント・バンカーズの資産管理規模、営業収益、利益の拡大が見込まれ、日本経済の成長に資する新エネルギーインフラの担い手としての役割を果たしていく。
EUKA Power社とマーチャント・バンカーズが協働して推進する最初のプロジェクトは、日本最大級の蓄電容量200MW/800MWhの大規模蓄電発電所であり、2025年までに建設を開始し、2026年の系統連系・発電開始を予定している。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)