ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ、第一三共と抗体医薬生産性向上で連携、「バイオものづくり」サービスを展開

■細胞の代謝・物質交換を比較検証、抗体産生の要因を解明

 ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ<6090>(東証グロース)は9月22日、第一三共<4568>(東証プライム)と抗体医薬の生産性向上に向けた取り組みを開始すると発表した。同社は、7月にリリースした「バイオものづくり」生産性向上支援サービスを活用し、メタボローム解析の技術とノウハウを提供する。第一三共が保有する複数の細胞株を対象に、代謝や物質のやり取りを比較検証し、抗体産生に影響する要因を明らかにすることを目指す。

 抗体医薬は、宿主細胞に抗体遺伝子を導入して細胞株を樹立し、培養を通じて抗体を分泌・精製することで製造される。効率的かつ高品質な生産には培養液成分や培養条件の最適化が重要課題であり、同サービスの導入により、生産工程における効率改善と歩留まり向上が期待される。これにより、抗体医薬研究開発の基盤強化が進む可能性がある。

 今回の契約に基づく共同検証では、細胞の増殖や抗体産生に及ぼす因子を科学的に特定し、生産性を左右するメカニズムの解明を目指す。ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズは、本取り組みがバイオ医薬品分野における競争力強化に寄与すると見込んでいる。同件による同社の業績への影響は軽微と説明している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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