
■AI・5G時代のデータ急増に対応、2028年運用開始を予定
NEC<6701>(東証プライム)は9月24日、日本とシンガポールを結ぶ光海底ケーブルシステム「Candle」の供給契約を、Meta Platforms、ソフトバンク、アイ・ピー・エス、TM Technology Servicesの4社およびPT XLSmart Telecom Sejahteraと締結したと発表した。「Candle」は日本、台湾、フィリピン、インドネシア、マレーシアを経由してシンガポールに至る総延長約8,000キロの光海底ケーブルで、2028年の運用開始を予定している。今後急増するAIや5G時代のデータ通信需要に対応し、冗長ルートの確保にも寄与するインフラ整備となる。
今回のケーブルはアジア地域で初めて24ファイバーペアを採用することが特徴である。従来は16~20ペアが主流であったが、48心ファイバーを活用することで従来を超える大容量化を実現し、低遅延かつ高信頼の通信インフラを構築できる。これにより、経済活動の活発化やデータ需要の拡大が進むアジアにおいて、通信容量の拡張と品質向上が図られる。
NECは60年以上にわたり海底ケーブル事業を展開し、特にアジア太平洋地域で強みを持つ。同社は日本とシンガポールを結ぶケーブルシステムの8件に参画しており、本件でもケーブルや中継器の製造から敷設工事、試験まで一貫して提供するシステムインテグレータとして携わる。高信頼な通信環境の整備を通じ、地域のデジタル経済発展を後押しする姿勢を示している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)