エヌ・ピー・シー、韓国Gosanと業務提携、ペロブスカイト太陽電池装置を共同開発

■インクジェット技術で高均一性と高速塗布を実現、2027年以降の業績貢献に期待

 エヌ・ピー・シー<6255>(東証グロース)は9月29日、韓国のGosan Tech Co., Ltd.とペロブスカイト型太陽電池向け装置に関する業務提携の基本合意書を締結したと発表した。エヌ・ピー・シーは従来、太陽光パネルの後工程装置を中心に事業を展開してきたが、市場拡大が見込まれるペロブスカイト太陽電池分野への参入を目指しており、前工程で必要となるインクジェット技術を持つGosanと提携することで事業領域を広げる狙いだ。

 Gosanは独自の塗布圧力コントロール技術を備えたインクジェット技術を保有しており、圧力精度は±5Pa以下と競合他社を大きく上回る水準を実現している。これにより、大面積においても高い均一性と高速塗布が可能であり、ディスプレイやペロブスカイト太陽電池分野での装置導入実績を持つ。両社はこの強みを組み合わせ、カスタマイズや製造プロセス最適化、市場調査や戦略立案、営業活動の協力を進め、ペロブスカイト型太陽電池向けインクジェット塗布装置の開発・製造・販売を共同で展開する。

 エヌ・ピー・シーは既に米国の太陽電池メーカーに提案を開始しており、良好な評価を獲得していると説明している。本件が2026年8月期の業績に与える影響は軽微と見込むが、2027年8月期以降は日本および米国を中心とする顧客からの受注獲得によって業績寄与が期待されるとしている。今回の提携は、太陽電池市場における同社の技術力強化と国際展開の加速につながる可能性がある。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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