SCSK、日本プロセスを関連会社化、311億円で株式取得し資本業務提携

■取得株式数200万株超、議決権比率20%を確保

 SCSK<9719>(東証プライム)は9月30日、日本プロセス<9651>(東証スタンダード)の普通株式200万5100株(議決権所有割合20.71%予定、取得額約311億円)を取得し、持分法適用関連会社とすることを発表した。あわせて資本業務提携契約を締結し、モビリティ領域を中心に両社の協業を進める。株式は筆頭株主2名から市場外で取得し、役員派遣や株式引受権の付与など関係強化の枠組みも整備した。

 今回の提携の背景には、自動車産業におけるSDV(ソフトウェア定義型車両)の進展や生成AIを含む先端技術の導入加速がある。ソフトウェア開発力の強化が業界全体で急務とされる中、SCSKはモビリティ×ITの知見を活かし、持続可能な社会に資する次世代モビリティ開発を支える「ソフトウェア主導型サプライヤ」への進化を目指す。日本プロセスの技術力や開発体制を取り込むことで、営業・開発協力や新規サービスの共同開発を推進する方針である。

 業務提携の具体的内容は、モビリティ分野でのOEM・サプライヤ向けソフト開発支援やサービス企画開発の共同展開に加え、産業・ICT領域におけるアプリケーション開発協力など。SCSKは議決権15%以上を維持する限り日本プロセスの取締役候補を提案できる権利を有し、両社は株式譲渡や追加発行に関しても事前協議や引受権を規定した。短期的な業績影響は軽微とされるが、中長期的には収益基盤の強化と新市場開拓への寄与が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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