シャープ、豪ESI社とフロー型亜鉛空気電池で連携、脱炭素へ次世代蓄電池開発加速

■クイーンズランド州政府支援のもと、技術融合で研究開発を強化

 シャープ<6753>(東証プライム)は10月2日、オーストラリアのESI社との間で、フロー型亜鉛空気電池の開発連携に関する覚書を締結したと発表した。両社はクイーンズランド州政府の支援のもと、再生可能エネルギーの大容量貯蔵に向けた新型蓄電池の共同開発を進める。ESI社は鉄フロー電池の技術を持ち、同社との技術融合によりシャープの研究開発を加速する。

 シャープは2022年より環境省支援の事業にて、亜鉛を用いた低コスト・大容量かつ安全性の高いフロー型亜鉛空気電池の開発を進めてきた。従来の蓄電池に比べて発火リスクが極めて低く、再エネ導入の拡大に資する次世代エネルギー貯蔵技術として期待されている。今回の協業では、鉄を用いたESI社の技術と亜鉛を用いるシャープの技術との親和性を活かし、互いのノウハウを補完し合う。

 今後は、研究開発のみならず、生産体制やサプライチェーンの構築も視野に入れた包括的な協力体制を築いていく方針である。さらに、日本およびオーストラリアの学術・産業界との連携も深めることで、グローバル市場におけるフロー電池ビジネスの展開を加速し、カーボンニュートラル社会の実現に寄与するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国内唯一のブラシ式除雪車が北海道の主要空港で戦力化  加藤製作所<6390>(東証プライム)は1…
  2. ■日本発ロボ産業基盤づくりへ、住友重機・ルネサス・JAEが参画  一般社団法人京都ヒューマノイドア…
  3. ■2025年のパン屋倒産が急減、SNS発信とインバウンドが追い風  帝国データバンクは11月29日…
2026年1月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

ピックアップ記事

  1. ■干支格言「辰巳天井、午尻下がり」は再現するか  新年あけましておめでとうございます。いよいよ20…
  2. ■漢字が示す社会不安と物価問題、関連株に広がる待ち伏せ投資の妙味  2025年の世相を映す「今年の…
  3. ■AI相場と政策転換が映す日本株の行方、6万円挑戦か調整か  2025年、日経平均株価は史上最高値…
  4. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  5. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  6. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る