マクニカ、仏Navya製新型自動運転EVバス「EVO3」発表、レベル4運行にも対応

■フランス生産の15人乗りEVバス、自治体実証やCEATECで披露

 マクニカホールディングス<3132>(東証プライム)傘下のマクニカ(神奈川県横浜市)は10月7日、子会社である仏Navya Mobility SAS(フランス・サン=ヴァリエ工場)製の新型自動運転EVバス「EVO3(エヴォスリー)」を発表した。最新ソフトウェア「Navya Drive」を標準搭載し、最大15人(座席11人+立席4人)の乗客を輸送できる。平均稼働時間は約10時間で、法規制条件下では車内オペレーターなしのレベル4自動運転も可能となる。EVO3は都市交通に自然に溶け込み、最高時速30kmで公道・私有地を走行できる仕様を備える。

 同車両は、360度センシング機能と冗長設計を組み合わせた新センサーセットを搭載し、AIと機械学習による走行アルゴリズムで障害物回避や信号認識、車線変更など複雑な運転環境への対応力を高めた。さらに、国際安全規格IEC61508に準拠した新アーキテクチャにより、安全性を車両依存から切り離して確保している。遠隔監視では高性能カメラとVOIPを活用し、リアルタイムでの運行監視とデータ解析を強化。これにより運行コスト削減と稼働率向上を実現し、TCO(総保有コスト)の低減につなげる構成となっている。

 マクニカは、日本市場でEVO3を公共交通向け低速モビリティとして展開する。すでに岐阜県東濃5市と下呂市での広域自動運転実証が政府プロジェクトに採択されており、NTT西日本と連携して定常運行化を目指す。また、海外では販売パートナーのZenmov株式会社と提携し、中東・アジア・北米市場で事業を推進する方針だ。EVO3は10月14日から17日まで開催される「CEATEC 2025」(幕張メッセ)に出展予定である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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