レナサイエンス、維持血液透析支援AIの臨床性能試験で主要評価項目を達成

■除水量予測で高精度を確認、専門医不足の課題解決に寄与

 レナサイエンス<4889>(東証グロース)は10月20日、維持血液透析を支援する人工知能(AI)を活用したプログラム医療機器の薬事承認を目的とした臨床性能試験で、主要評価項目を達成したと発表した。試験は2024年10月から東北大学、聖路加国際病院など国内8医療機関で実施され、東北大学大学院医学系研究科の田中哲洋教授が試験調整医師を務めた。解析対象108例を対象に、透析専門医が設定した目標除水量とAIによる予測結果を比較したところ、正解率92・2%を記録し、当初設定した目標値80%を大幅に上回った。平均絶対誤差率(MAPE)は5・2%(基準12%以下)、平均絶対誤差(MAE)は129・9mL(基準300mL以下)で、いずれも基準を満たしたことから、透析専門医と同等の予測精度が確認された。

 試験は東北、関東、中部、西日本の各地域で実施され、すべての施設で高い正解率を示した。対象は透析専門医による臨床データ108例で、必要症例数110例に近い水準で非劣性が検証された。主要評価項目の正解率が目標を上回ったほか、設定したMAPE・MAE目標を十分に満たしたことから、同AIプログラム医療機器の性能の頑健性が確認された。血液透析治療においては適切な除水設定が患者の安全とQOLに直結する重要課題とされるが、国内では専門医不足が続いており、約35万人の患者を約4000人の専門医で支える体制となっている。同機器は透析専門医の判断ロジックを模倣学習し、経験の浅い医師でも専門医並みの精度で除水量を設定できる点が特長である。

 同AI医療機器は、東北大学、NEC<6701>(東証プライム)、NECソリューションイノベータ、ニプロ<8086>(東証プライム)との共同開発によるもので、約3000症例の透析データを学習し、非専門医の判断を支援する設計となっている。同プロジェクトは国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「医療機器開発推進研究事業」に採択され、2025年9月には実用化加速のための調整費1億4300万円の追加配賦を受けた。6月には日本透析医学会学術集会でニプロと共同制作したプロモーションビデオも公開されている。今後はニプロと連携し、薬事承認申請と製品化・実用化に向けた最終システム開発を進める方針である。現時点で2026年3月期業績への影響はないが、進捗に応じて適時開示を行うとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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