岡本硝子、窒化アルミニウム放熱基板を量産出荷、発光半導体からパワー半導体へ展開

■U-MAPと共同開発の放熱基板で生成AI時代の熱対策を強化

 岡本硝子<7746>(東証スタンダード)は10月24日、U-MAP(愛知県名古屋市)と共同開発を進めてきた窒化アルミニウム放熱基板の量産出荷を開始したと発表した。熱伝導率170W/m・Kの高性能セラミックス基板で、レーザーダイオードやLEDチップなど発光半導体用の放熱パッケージ基板として採用される。

 初期量産品は主に、車載ライティングシステムやスマートフォンのフラッシュライトなど、高輝度化・小型化が進む分野で活用される。今後は発光半導体にとどまらず、ロジック半導体やパワー半導体、さらには半導体製造装置分野へと展開領域を拡大する計画である。対象市場約2,000億円のうち、同社が狙う高放熱・高強度分野は550億円規模と見込み、2028年度に約40億円の市場獲得を目指す。

 同社は今回の量産出荷を起点に、熱伝導率200W/m・Kや230W/m・Kの次世代製品の実用化も進める方針を示した。これらを用いた回路基板や、xEV、再生可能エネルギー、生成AIデータセンター向けパワー半導体市場での展開を加速し、生成AI時代における熱課題解決を支える技術基盤の構築を図るとしている。

■技術力と事業化進展を評価する買いが集中

 株価は24日前場、前日比13%高の324円と急騰している。寄り付き直後に一時359円まで買われ、年初来高値402円に迫る場面もあった。出来高は午前10時台で1,800万株を超え、通常の5倍以上に膨らんでいる。年初来高値400円台を視野に、材料株として個人投資家の関心が高まっている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■岡崎医療センターで実証、医療従事者の負担軽減と業務効率化を確認  川崎重工業<7012>(東証プ…
  2. ■全国の介護事業者が安心して選定可能、TAISコード取得で信頼性向上  丸文<7537>(東証プラ…
  3. ■生成AIへの危機感、弁護士の間で高まる  GVA TECH<298A>(東証グロース)は8月21…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  2. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…
  3. ■自民党総裁選と連立問題が相場を左右、短期急伸と急落を交錯  高市トレードは、まるで「超高速エレベ…
  4. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…
  5. ■公明党離脱ショック一服、臨時国会控え市場は模索  またまた「TACO(トランプはいつも尻込みして…
  6. ■自民党人事でハト派ムード先行、逆張りで妙味狙う投資戦略も  今週の当コラムは、ハト派総裁とタカ派…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る