綿半ホールディングス、通期増益予想を堅持、各事業の伸長と積極展開で収益拡大基調続く

(決算速報)
 綿半ホールディングス<3199>(東証プライム)は10月27日に26年3月期第2四半期累計(中間期)連結業績を発表した。前期の反動(小売事業が前期の南海トラフ地震注意報に災害対策需要の反動、建設事業が前期のリニューアル工事伸長の反動、貿易事業が製品納入時期の違い)で減益だったが、通期の増益予想を据え置いた。通期ベースでは各事業とも伸長する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は4月の年初来安値に接近してやや軟調だったが、調整一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。

■26年3月期中間期減益だが通期増益予想据え置き

 26年3月期第2四半期累計(中間期)の連結業績は売上高が前年同期比0.3%増の654億63百万円、営業利益が17.4%減の14億49百万円、経常利益が7.9%減の16億42百万円、親会社株主帰属四半期(中間)純利益が8.5%減の11億35百万円だった。

 前期の反動(小売事業が前期の南海トラフ地震注意報に災害対策需要の反動、建設事業が前期のリニューアル工事伸長の反動、貿易事業が製品納入時期の違い)で減益だった。なお営業外収益では出資金運用益が1億09百万円増加(前期は5百万円、当期は1億14百万円)し、営業外費用では前期計上の貸倒引当金繰入額93百万円が一巡した。特別利益では前期計上の負ののれん発生益51百万円が一巡した。

 小売事業は売上高(外部顧客への売上高)が0.6%減の393億05百万円、営業利益(全社費用等調整前)が9.4%減の9億53百万円だった。前期の南海トラフ地震注意報に災害対策需要の反動により減収減益だった。

 建設事業は売上高が0.7%増の216億26百万円、営業利益が31.1%減の5億34百万円だった。前期の採算性の高いリニューアル工事伸長の反動により減益だった。受注は堅調に推移した。

 貿易事業は売上高が7.3%減の33億20百万円、営業利益が13.5%減の3億22百万円だった。製品納入時期の違いにより減収減益だった。その他事業(不動産事業等)は売上高が80.4%増の12億10百万円、営業利益が161.6%増の1億21百万円だった。

 なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が324億16百万円で営業利益が6億83百万円、第2四半期は売上高が330億47百万円で営業利益が7億66百万円だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて売上高が前期比4.0%増の1390億円、営業利益が9.7%増の38億40百万円、経常利益が4.9%増の40億円、親会社株主帰属当期純利益が10.7%増の23億円としている。配当予想は前期比1円増配の30円(期末一括)としている。11期連続増配予想で予想配当性向は25.3%となる。なお前期の29円には上場10周年記念配当5円が含まれているため、普通配当ベースでは前期比6円増配の形となる。

 セグメント別の計画は、小売事業の売上高が前期比1.8%増の806億63百万円で営業利益が11.3%増の19億60百万円、建設事業の売上高が8.1%増の483億84百万円で営業利益が8.0%増の19億43百万円、貿易事業の売上高が0.7%増の78億90百万円で営業利益が11.3%増の9億54百万円としている。

 26年3月期も増収増益で連続増配予想としている。各事業とも順調に伸長する見込みだ。中間期の進捗率は売上高47%、営業利益38%、経常利益41%、親会社株主帰属当期純利益49%とやや低水準の形だが、期初時点で下期偏重の計画としている。通期ベースでは各事業とも伸長する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は反発の動き

 株価は4月の年初来安値に接近してやや軟調だったが、調整一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。10月27日の終値は1494円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS118円81銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の30円で算出)は約2.0%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1200円54銭で算出)は約1.2倍、そして時価総額は約298億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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