日本電気硝子、世界初となる全電気溶融炉で医薬品容器用管ガラス量産開始

■CO2排出量最大90%削減、再生可能エネルギー活用で環境負荷低減

 日本電気硝子<5214>(東証プライム)は12月16日、グループ会社のNippon Electric Glass(マレーシア、セランゴール州)において、世界で初めて全電気溶融炉による医薬品容器用管ガラスの量産を開始すると発表した。量産開始は2025年12月からで、医薬品容器分野における製造技術の転換点となる。

 同社の全電気溶融炉は、独自の電気溶融技術「NEG Electric Melting Technology(NEMT)」を活用し、再生可能エネルギーと組み合わせることで、医薬品容器用管ガラス製造時のCO2排出量を最大90%削減できる。化石燃料に依存しない生産方式により、ガラス製造分野の脱炭素化を進めるとともに、医薬業界のカーボンニュートラル推進を後押しする。

 日本電気硝子は、ホウケイ酸ガラス製の医薬品容器用管ガラスで世界の主要サプライヤーの一角を担い、バイアル・アンプルに加え、GLP-1製剤などバイオ医薬品向けのシリンジ・カートリッジ用途でも需要を拡大している。年間約33%成長するとされるGLP-1製剤市場の拡大を背景に、同社は高品位かつ環境配慮型の生産体制を強化し、欧米や新興国を含むグローバル市場での事業拡大につなげる考えだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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