突っ込みは思い切って拾う場面、政府・日銀の景気対策出れば急反発=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛

 日経平均は3月2日から1カ月続いた1万7000円を挟んだモミ合いを新年度相場入りで下放れた。日銀短観が景気悪化を裏付けるものとなって短期筋の処分売りが出たといえる展開だ。

 しかし、景気の芳しくないことは今さら驚くことではないだろう。来年の消費税実施が難しいと指摘されるほど景気がよくないことは言われてきたことである。むしろ、今回の下げで政府・日銀の景気対策を引き出すことが予想されそうだ。

 需給関係においても外国人投資家の売りはほぼ一巡とみられるし、日経平均の1万7000円を挟んだモミ合い相場で大商いを演じ、大量のシコリができたということでもない。むしろ、出来高20億株前後の薄商いが続き、相場的には、「陰の極」に近い状態だった。このため、去る、2月の場中安値1万4865円を下回るような下げにはならないだろう。

 下値目安としては、2月のボトム(1万4865円)から3月15日の戻り1万7279円までの上げ幅に対する半値押しの1万6072円前後とみておけばよいだろう。政府・日銀の景気対策が表面化すれば急反発に転じることが予想される。突っ込みは思い切って拾ってみる場面だろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■金融・医療・公共分野に特化した高精度処理、低コストで安全運用可能  NTT<9432>(東証プラ…
  2. ■ジャイアンツ球場隣接の221邸、シニアの健康・交流を支える新拠点に  フージャースホールディング…
  3. ■IT・スタートアップ中心に若手CEO台頭、経営のスピード化が進展  帝国データバンクは10月14…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  2. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…
  3. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  4. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  5. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  6. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る