【どう見るこの株】オンコリスバイオファーマ、「OBP-301」承認期待で押し目買い余地
- 2026/3/18 08:28
- どう見るこの株

■研究開発進展で将来業績の変化期待高まる
オンコリスバイオファーマ<4588>(東証グロース)は、3月11日に昨年来高値3415円まで買い進まれていたが、日経平均株価が取引時間中の637円高から50円安へ転じて4営業日続落し、東証グロース市場指数も1.52%安と反落するなど市場全体が軟調となるなか、同社株には目先の利益確定売りが優勢となった。ただ同社は、新たながん治療薬となる腫瘍溶解ウイルス「OBP-301」の製造販売承認申請を昨年12月15日に行っており、原則として6カ月後に承認取得の判断が示されるとされることから、これを先取りする押し目買いの視点も意識される局面である。
また、LINE-1逆転写酵素阻害剤「OBP-601」をライセンスアウトしているトランスポゾン社は3月5日、米国の医療先端研究計画局から最大2200万ドルの研究開発支援を受けた。これにより同剤の研究開発進展が期待され、同社のパイプライン評価につながる可能性がある。
■承認取得後は薬価決定や販売開始で業績寄与へ
「OBP-301」は、がん細胞を破壊できるよう遺伝子改変された腫瘍溶解ウイルスで、がん細胞内で特異的に増殖して腫瘍を溶解する抗腫瘍活性を示す。嘔吐や脱毛、造血器障害などの重篤な副作用がないことから、がん患者のQOL向上も期待される。昨年11月には食道がんを対象疾患としてオーファン(希少医療用再生医療等製品)指定を受け、同12月15日に製造販売承認申請を行った。上市に向けて生産・梱包・輸送体制の整備を進めるとともに、富士フイルム富山化学と販売提携している。承認取得後は薬価収載による薬価決定、販売開始、出荷本数拡大、マイルストーン収入などが業績に寄与する見通しである。
またトランスポゾン社にライセンスアウトした「OBP-601」は、細胞老化に関与するLINE-1逆転写酵素を特異的に阻害し、炎症や細胞老化プロセスを抑制するメカニズムを持つ。健康寿命延伸に貢献する新薬となる可能性があり、同社の開発進展に伴うマイルストーン収入も期待される。
同社は2026年12月期の業績見通しについては、業績予想が困難として公表していない。前2025年12月期は研究開発費が前々期の10億8800万円から14億7800万円へ3億8200万円増加し、営業利益は20億2400万円の赤字(前々期は16億8100万円の赤字)で着地した。ただ「OBP-301」の製造販売承認取得後は、薬価収載や販売開始などを通じて業績構造が大きく変化する可能性がある。
■相場波乱時はバイオ株物色の可能性
株価は「OBP-301」のオーファン指定申請や指定取得、製造販売承認申請の進展に合わせて下値を切り上げ、トランスポゾン社の研究開発支援受領を材料に昨年来高値3415円まで上昇した。その後は中東情勢を巡る地政学リスクを背景とした全般相場の波乱の影響で利益確定売りが先行した。相場格言の「困ったときのバイオ株頼み」の通り、市場の不安定局面ではバイオ関連株が物色されるケースも多い。同社株も「OBP-301」の製造販売承認を先取りする形で、突っ込み場面から独歩高へ向かう展開も想定される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)






















