ティムコの14年11月期業績は4期ぶりに黒字転換、株価の反発に期待

■今期は増収大幅増益を見込む

 ティムコ<7501>(JQS)の株価は安値圏でモミ合う展開だが、12月17日の直近安値545円から徐々に下値切り上げの動きを強めている。そのような状況の中で、1月16日に発表された14年11月期業績は4期ぶりに黒字転換したことから株価の反発が期待できる。

 前期14年11月期業績は、売上高29億30百万円(前年同期比2.6%増)、営業利益25百万円(前年同期△11百万円)、経常利益36百万円(同△02百万円)、純利益08百万円(同△16百万円)と増収増益で黒字転換となった。11年、12年、13年と3期連続の赤字であったが、4期ぶりに黒字転換となった。

 同社の事業は、フィッシング事業、アウトドア事業を展開している。
 フィッシング事業では、年初の寒波、梅雨明け以降の天候不順等の影響があったものの、ルアー用品、フライ用品共に、新製品を早期に投入し営業活動に努めた。その結果、売上高9億73百万円(前年同期比0.2%減)、セグメント利益1億20百万円(同7.0%増)と減収ながら増益となった。

 アウトドア事業は、防寒、防水機能を特長とする衣料やアクセサリーに安定した動きがみられた。夏季シーズンでは、防虫機能を備えた「スコーン」製品の売上が伸びた。売上高は19億38百万円(同3.7%増)、セグメント利益1億31百万円(同6.4%増)と増収増益。

 その他の事業として、損害保険代理業の手数料収入、不動産賃貸収入で、売上高19百万円(同42.6%増)、セグメント利益14百万円(同69.1%増)と大幅増収増益であった。

 今期については、規模の拡大より、内容の充実に重点を置き、着実な収益向上に努める方針。15年12月期業績予想は、売上高30億円(前期比2.4%増)、営業利益70百万円(同177.2%増)、経常利益73百万円(同102.3%増)、純利益40百万円(同392.9%増)と増収大幅増益を見込む。

 1月16日の終値552円を指標面で見ると、今期推定PER(会社予想のEPS14円19銭で算出)は38.9倍近辺、今期推定配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は2.17%近辺、そして前期実績PBR(前期実績のBPS2350円51銭で算出)は0.23倍近辺である。

 4期ぶりの黒字転換に加え、今期は大幅増益を見込むことから株価の反発が予想される。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る