【注目銘柄】サンデンホールディングスは為替観応度が高く、配当利回り妙味が増す

注目銘柄

■ミニゴールデンクロスを示現

 サンデンホールディングス<6444>(東1)は、ミニゴールデンクロスを示現、為替観応度が高く、配当利回り妙味が増す銘柄として注目したい。

 同社グループは、昨年4月1日にさらなるグローバル成長を実現していくために、持株会社体制へ移行し、商号を「サンデン株式会社」から「サンデンホールディングス株式会社」に変更。自転車用の発電ランプから始まり、時代とともに業務用冷凍・冷蔵ショーケース、自動販売機、カーエアコン用コンプレッサー、カーエアコンシステム、住環境システムと製品開発をすすめ、国内外に事業活動を展開している。

 同社グループは、「品質力とグローバル力を軸に環境から企業価値を創造する」という経営方針のもと、重点基本戦略である「環境技術を軸とした売上成長」、「体質改革による事業競争力強化」、「経営システム改革による経営革新」に積極的に取り組んでいる。

 今2017年3月期第1四半期業績実績は、売上高が696億5900万円(前年同期比12.2%減)、営業損益が9億8400万円の赤字(同18億2000万円の黒字)、経常損益が30億4100万円の赤字(同32億6000万円の黒字)、最終損益が21億3100万円の赤字(同28億8600万円の黒字)に着地。

 通期業績予想は、売上高が3000億円(前期比2.4%増)、営業利益が75億円(同36.5%増)、経常利益が90億円(同46.6%増)、純利益が70億円(同0.5%増)を見込んでいる。配当は期末一括15円継続を予定している。

 株価は、5月12日につけた年初来高値393円から6月28日安値259円と調整し、2月12日につけた年初来安値250円にほぼ並んだ後、モミ合いとなっているが、ミニゴールデンクロスを示現し、出直る気配となっている。今3月期第1四半期業績は、自動車機器事業で欧州・中国は堅調に推移したが、北米・アジアにおける販売減少、為替などの影響を受けたほか、流通システム事業で国内における需要拡大が一服、ベンディングシステム事業で国内市場での設備投資需要の減少したため、最終損益は赤字転落となった。今後、国内における生産・販売体制の見直すほか、海外においても体質強化を実施し、抜本的な構造改革に取り組むことことから回復が期待される。今期予想PER5倍台・PBR0.68倍と割安感があるほか、配当利回りは5.0%と利回り妙味は増す。欧州中心で為替感応度が高いことから、短期的には水準訂正高が続くと予想する。(N)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る