【注目銘柄】淀川製鋼所は17年3月期第3四半期累計大幅増益で通期増額余地、自己株式取得と株主優待制度拡充も発表

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 独立系圧延メーカーでメッキ鋼板が主力の淀川製鋼所<5451>(東1)は2日、235円高(7.09%高)の3545円まで上げて続急伸し高値を更新している。2月1日発表した17年3月期第3四半期累計の連結業績が大幅増益だった。そして通期予想に増額余地がありそうだ。また自己株式取得と株主優待制度拡充も発表した。株価は07年来の高値水準だ。上値を試す展開が期待される。

 17年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結業績は、売上高が前年同期比9.8%減の1118億40百万円だが、営業利益が同99.1%増の97億05百万円、経常利益が同70.4%増の101億09百万円、純利益が47億92百万円(前年同期は32億83百万円の赤字)だった。国内の期前半における鋼板商品および建材商品の市況軟化、台湾子会社における米国向け販売数量の減少、および円高影響で減収だったが、利益面では国内における鋼板製品の価格是正やエネルギーコスト低減、タイおよび中国の子会社の収益改善などで大幅増益だった。

 通期連結業績予想は据え置いて、売上高が前期比7.0%減の1480億円、営業利益が同49.3%増の109億円、経常利益が同29.1%増の109億円、純利益が56億円(前期は27億71百万円の赤字)としている。ただし通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.6%、営業利益が89.0%、経常利益が92.7%、純利益が85.6%と高水準である。通期予想に増額余地がありそうだ。

 また自己株式取得と株主優待制度拡充も発表した。自己株式取得は取得株式総数の上限14万株、取得価額総額の上限5億円、取得期間17年2月2日~17年3月24日とした。株主優待制度拡充は、現行の西脇カントリークラブゴルフ優待券(年2回)に加えて、カタログギフト(年1回)を追加する。

 株価は高値更新の展開で、2月1日には3310円まで上伸し、2日は235円高(7.09%高)の3545円まで上げて続急伸し高値を更新している。07年以来の高値水準だ。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドである。上値を試す展開が期待される。

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