インテリジェント ウェイブの株価は47円安の461円と下げるが、第1四半期末の受注残高は前期に続き好調を維持

株式市場 銘柄

■イスラエル製のセキュリティソフトTrapsが好評

 2日に発表されたインテリジェント ウェイブ<4847>(JQS)の第1四半期は、金融システムソリューション事業の受注が好調で増収となったが、株式市場が大幅安となった環境もあり、4日の株価は、47円安の461円となった。ところが、当第1四半期末の受注残高は30億06百万円と、前期に続き好調を維持していることから、株価の反発が予想される。

 17年6月期第1四半期業績は、売上高16億53百万円、営業利益37百万円、経常利益37百万円、純利益20百万円であった。なお、今期より非連結となる。ちなみに、前期の第1四半期連結業績は売上高13億31百万円、営業利益34百万円、経常利益40百万円、純利益33百万円であった。

 売上高を比較すると今期の売上が3億22百万円の増収となっていることから推測されるように、同社の主力である金融システムソリューション事業は、クレジットカードのほかプリペイドカードやデビットカードを利用した決済に係るネットワーク接続のシステム開発業務を中心に受注は好調に推移している。

 プロダクトソリューション事業は、企業組織内部からの情報漏えいを防ぐ当社製パッケージ ソフトウェアCWAT(シーワット)と、外部からのサイバー攻撃を防ぐ他社製パッケージソフトウェアTraps(トラップス)の販売等によって、売上高は1億93百万円(同3.8%増)となったものの利益率の高い自社製のソフトの売上が減少したことから、営業利益は△14百万円であった。

 しかし、プロダクトソリューション事業においては、第2四半期で巻き返し、上半期の業績予想は売上高4億80百万円、営業利益10百万円と増収増益を見込んでいる。要因は、イスラエル製のセキュリティソフトTrapsが好評で、引き合いが活発化しているうえに、同じくイスラエル製の新コンセプトの標的型攻撃対策ソフトDeceptions Everywhereを導入する計画である。既に、大手保険会社、銀行からの問い合わせが来ていることから、今期の売上拡大が予想される。

 そのような状況であることから、今期17年6月期業績予想は、売上高80億円(前期比11.0%増)、営業利益8億円(同9.3%増)、経常利益8億円(同6.6%増)、純利益5億50百万円(同7.2%増)、一株当たり純利益20.88円(前期13.29円)と増収増益を見込む。

 株価は急落したが、今期も受注は好調で、標的型攻撃対策ソフトの売上拡大も予想されることから、株価の見直しが期待できる。

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