【業績でみる株価】くろがね工作所は連続大幅増益、医療・福祉向けドア好調、140円前後の株価に割安感強い

業績で見る株価

くろがね工作所<7997>(東2・売買単位1000株)は懸垂式引戸、『アキュドアユニット』が医療・福祉関係向けに伸び、経常利益は前11月期の99.7の%大幅増益に続き、今期も27.7%増益と3割近い増益が見込まれている。160円前後のフシを払い、中期的には200円を目指そう。

同社はオフィス家具の中堅で、建材や業務用空調機も手掛けている。主力製品である懸垂式引戸、「アキュドアユニット」が医療・福祉施設の老朽化に伴う建て替えや、耐震化による改築・リニューアル向け案件が増加して順調に推移した。

また、病院向けクリーン機器が拡大し、大手金融機関向けに特殊小型好調機器の引き合い活発化などで建設付帯設備部門が伸びた。オフィス家具は競争激化で苦戦を強いられているようだが、それをカバーして、2014年11月期は前期比2.9%増収、23.0%営業増益、99.7%経常増益を達成した。

2015年11月期は売上高111億円(前期比4.8%増)、営業利益2億9000万円(同46.0%増)、経常利益2億2000万円(同27.7%増)、当期純利益1億9000万円(同62.6%増)と増収大幅増益を確保すると会社側は発表した。予想一株当たり利益は11円15銭となる。配当は無配予想だが、復配の期待も膨らんでいる。

株価は2014年7月と9月に160円台を回復。その後は利食い売りが出て、120~140円まで売られるパターンを描いてきた。業績の変化率の高いことをバックに再び見直されくるものと予想される。無配だけにPERは当てはまらないが、PERは12.8倍と低い。PBRは0.61倍と割安に放置されている。

信用買い残高が64万株あるために、まだ多少は時間が掛かるかも知れないが、中期的な展望に立てば、投資妙味は充分にあると思う。とくに、医療・福祉関連向け好調に注目すれば中期200円台は期待できるだろう。

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