【株式評論家の視点】日本モーゲージサービスはリフォーム計画などニーズに対応した商品を提案

株式評論家の視点

 日本モーゲージサービス<7192>(JQS)は、12月19日に東京証券取引所JASDAQに上場した。同社グループは、金融機関、住宅瑕疵担保責任保険法人、システム開発・コンサルティングサービス会社の3社が三位一体となったユニークな企業グループで、グループ創業以来、住宅産業に特化して住宅関連企業を支援する様々なソリューションサービスを展開し、オンリーワンのポジションを確立している。

 住宅金融事業では、日本モーゲージサービス(株)が、「MSJフラット35」の貸付業務と「MSJプロパーつなぎローン」の貸付業務を行っている。住宅瑕疵保険等事業では、株式会社ハウスジーメンが、国土交通省が指定する「住宅瑕疵担保責任保険法人」として、新築住宅かし保険の販売を行っているほか、国土交通大臣登録の住宅性能評価機関及び住宅金融支援機構登録の適合証明検査機関として、住宅性能評価・検査等各種サービス業務を行っている。住宅地盤保証業務については、ハウスジーメンが住宅技術協議会から委託を受け、地盤保証申込事務や製造物責任保険の損害保険会社への付保等の実務を行っている。住宅アカデメイア事業では、株式会社住宅アカデメイアが、システムプラットフォームの開発・提供及びサポート業務とシステムを活用した保証業務を行っている。

 今2017年3月期第2四半期業績実績は、売上高が29億4400万円、営業利益が4億4400万円、経常利益が4億4500万円、純利益が3億0800万円に着地。

 今17年3月期業績予想は、売上高が58億0600万円(前期比10.5%増)、営業利益が5億7300万円(同4.3%増)、経常利益が5億7500万円(同4.0%増)、純利益が4億9100万円(同9.1%増)を見込む。上場で調達した資金はクラウドシステムの開発費用などに充てる予定で、配当は未定としている。

 株価は、12月19日に公開価格2010円を39.8%上回る2810円で初値をつけた後、同日ストップ高の3310円で引け。同20日は2800円。住宅(新築・中古)の購入や住宅の建築の計画のみならず、中古住宅の購入と同時にリフォームの計画、居住中の住宅のリフォームの計画、現在借入れ中の住宅ローンの借換えの計画などニーズに対応した商品を提案出来るという強みがある。また、「まるはびシェアモデル」など住宅展示場の再利用という新たな取り組みも注目される。目先2800円どころで下値を固めてくれば、上値を試すことも期待されそうだ。(株式評論家・信濃川)

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