【業績でみる株価】FFRIはほぼ底値圏、18年3月期実質大幅営業増益で通期も実質2桁営業増益予想

 FFRI<3692>(東マ)は、サイバーセキュリティ対策製品の開発・販売およびサービスを展開している。18年3月期第3四半期累計は実質大幅営業増益だった。通期も実質2桁営業増益予想である。株価は地合い悪化も影響したが、ほぼ底値圏だろう。

■サイバーセキュリティ対策製品の開発・販売およびサービスを展開

 サイバーセキュリティ対策製品の開発・販売およびサービスを展開している。標的型攻撃のセキュリティ対策に特化した「FFRI yarai」を主力製品としている。収益は下期偏重の特性がある。

■18年3月期3Q実質大幅営業増益で通期も実質2桁営業増益予想

 18年3月期の連結業績予想は2月13日に売上高と純利益を減額修正した。営業利益と経常利益は概ね期初計画水準である。

 修正後の連結業績予想は、売上高が17年3月期個別業績比13.1%増の16億64百万円、営業利益が10.1%増の2億83百万円、経常利益が9.7%増の2億83百万円、純利益が31.4%減の1億86百万円としている。主力の国内法人向け製品売上が牽引し、実質2桁増収・営業増益予想である。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期の個別業績との比較で18.9%増の11億99百万円、営業利益が24.5%増の2億02百万円、経常利益が24.3%増の2億02百万円、純利益が19.2%増の1億77百万円だった。

 主力の国内法人向け製品売上が官公庁や金融業での導入増加で23.1%増収と牽引し、個人向けもAndroid端末向け「FFRI安心アプリチェッカー」の継続利用者が上振れて16.5%増収と好調だった。主力の「FFRI yarai」シリーズの契約ライセンス数は17年3月期末比5万3357増加の72万5239となった。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が72.1%、営業利益が71.4%、経常利益が71.4%、純利益が95.2%と順調である。下期偏重の収益特性を考慮すれば、通期ベースでも好業績が期待される。

■株価はほぼ底値圏

 株価は地合い悪化も影響して安値圏4000円台でのモミ合いから下放れの形となったが、2月14日の昨年来安値3315円から切り返しの動きを強めている。ほぼ底値圏だろう。2月21日の終値は3660円、今期予想連結PERは約161倍、時価総額は約300億円である。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る