【業績で見る株価】ピックルスコーポレーションは後場急速に値を戻す、利益見通しを減額したが最高益に変化なく売上高は増額

■事業展開上の要因ではなく売り上げは伸びているため区別すべきとの見方が

 ピックルスコーポレーション<2925>(東1)は28日の後場、急速に値を戻し、朝方の1808円(52円安)から13時過ぎには1870円(10円高)と堅調相場に転換した。27日の取引終了後、野菜の高騰を要因に2018年2月期の営業・経常・純利益の見通しを引き下げたため、手控える様子はあったが、それでも純利益などは過去最高を更新する見通しだ。売上高は増額修正しており、「トップライン:売上高が伸びているのだから天候要因は大きなダメージにならないだろう」(調査筋)との見方も出ている。押し目買いの好機になる可能性が出てきた。

 同社は27日の取引終了後、18年2月期の連結営業利益の見通しを従来予想比22%減額して10億8200万円の見込みと発表し、純利益は同じく18%減額して7億9200万円の見込みとした。28日には、「国産野菜は葉物類を中心に高値が続く。農林水産省がまとめたキャベツやレタス、ハクサイの小売価格(12~14日、全国平均)は平年(過去5年平均)の1・8~2・3倍」(日本経済新聞2月28日付朝刊より)と伝えられた。

 しかし、この修正では、売上高を約1%増額した。営業利益は、前期比では38.7%の増加となり、純利益は同44.5%増加することになり最高を更新する見通しだ。当初予想と比べれば減益だが、年度ごとの推移を見ると、とりわけ売上高と純利益が安定的に増加傾向を見せている。今回の修正は天候要因によるもので、事業展開上の要因による業績修正とは区別すべきとの見方が出ている。

 修正後の予想1株利益は135円58銭。これに基づくと株価はPER13倍台に過ぎず、東証1部全銘柄の平均PER15倍台前半と比べて割安になる。(HC)

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