マーキュリア・インベストメント:事業承継や後継者育成などを支援する新ITプラットフォーム「ビズマ(BIZMA)」を開始

■一般的な承継事業の着手金や成功報酬を設けず関連コストを最大限抑える

 ファンド運用事業などを行うマーキュリア・インベストメント<7190>(東1)は3月1日、事業承継や後継者育成、売上拡大、コスト削減などの事業課題を解決支援する新サービスのITプラットフォーム「ビズマ(BIZMA)」を同日から本格展開すると発表した。

 公的白書などに基づく同社の試算によると、現在、65歳以上の経営者で後継者が決まっていない企業は約17万社あるとされる。また、オーナー経営者の平均年齢はここ20年間で19歳上がったとの試算もあり、後継者不足などの要因によって「楽隠居」できないケースが少なくないことがうかがえるという。さらに、事業承継には様々な要件をクリアする必要があため、支援事業を行う大手3社を合わせても年間の成約件数は400件前後にとどまっているという。

 経済産業省の試算では、後継者不足が原因で、2025年頃までに約650万人の雇用が失われ、約22兆円の GDPが失われる恐れがあるとされている。

 マーキュリア・インベストメントでは、こうした事業承継に関する分野を、企業成長投資などとともに、かねてから主要な投資戦略の一つとして取り組んでおり、今回、新たに開始する「ビズマ(BIZMA)」は、グループ会社である株式会社ビジネスマーケット(2016年設立)が展開する。

■マッチング業務だけでなくクラウドファンディングによるファイナンスなども

 新サービス「ビズマ(BIZMA)」では、一般的な承継支援事業に設けられている着手金や成功報酬がない。また、承継の時期や案件の匿名性について、オーナーや仲介業者が自由に設定できるようにするとともに、AI(人工知能)の活用などによって承継関連コストを最大限抑えることで、承継活動に対するオーナーの心理的なハードルを下げることを狙っている。

 さらに、クラウドファンディングサービスを使用したファイナンスサポートや新たな販路開拓をサポートするエリアマーケティング支援企業との連携など、マッチング業務だけでなく、事業承継前後の期間を通じてオーナーがこれまで大切に育ててきた事業が着実に成長を遂げ、次世代に残すべき事業として継続していくために、専門家によるさまざまなサポートを展開する。

 さらに、事業承継市場の活性化に向けて、成約件数を増やすべく、事業承継(M&A)が成約した場合であっても、プラットフォームとしての成約手数料や着手金などは、無料としています。この画期的な料金体系により、事業承継に悩む事業主だけでなく、事業承継・M&A を成立させるために重要な役割を担う専門家の方々にも、このプラットフォームを有効活用して頂くことで、膨大な事業承継ニーズの市場化を目指すとした。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る