ラクーンは売り一巡して反発の動き、18年4月期増収増益予想

日インタビュ新聞ロゴ

 ラクーン<3031>(東1)はBtoB電子商取引スーパーデリバリー運営、クラウド受発注COREC事業、BtoB掛売り・請求書決済代行サービスPaid事業、売掛債権保証事業を展開している。利用企業数が増加基調で18年4月期増収増益予想である。そして19年4月期も収益拡大が期待される。株価は売り一巡して反発の動きだ。なお6月8日に18年4月期決算発表を予定している。

■企業間ECサイト「スーパーデリバリー」運営が主力

 アパレル・雑貨分野の企業間(BtoB)電子商取引(EC)スーパーデリバリー運営を主力として、クラウド受発注システムのCOREC(コレック)事業、BtoB掛売り・決済業務代行サービスのPaid(ペイド)事業、売掛債権保証事業など周辺領域へ事業を拡大している。またスーパーデリバリーの越境ECサービス(海外販売)「SD export」も展開している。なお3月27日に持株会社体制への移行検討開始を発表した。

 17年4月期セグメント別(連結調整前)売上高構成比はEC事業(スーパーデリバリーとCOREC)58%、Paid事業15%、保証事業26%、営業利益構成比はEC事業53%、Paid事業7%、保証事業40%だった。

 出展企業と会員小売店の増加に伴って月額課金システム利用料売上が積み上がるストック型収益構造である。なお決算短信および有価証券報告書のセグメント情報においては、間接コスト(本社費用)を全てEC事業負担としているため、EC事業のセグメント利益は他の事業と比べて相対的に小さく表示されている。

■利用企業数が増加基調

 17年4月期のスーパーデリバリー全体流通額は16年4月期比2.6%増の98億34百万円、スーパーデリバリー会員小売店数は1万8148店舗増の7万520店舗、出展企業数は51社増の1189社となった。またCORECユーザー数は1万1092社となった。

 Paid事業はサービス改良によって業種・業態を問わず、あらゆるBtoB向けサービスへの導入やFinTech分野への展開も推進している。17年10月には導入企業数が2500社を突破した。また17年11月には、デイープラーニングを活用した自社開発AI(人工知能)による与信審査を年明け目途に開始すると発表している。

■18年4月期2桁増益予想

 18年4月期の連結業績予想は、売上高が17年4月期比8.1%増の25億50百万円、営業利益が16.4%増の4億90百万円、経常利益が17.1%増の4億85百万円、純利益が17.3%増の3億円としている。配当予想は未定である。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比8.2%増の18億87百万円、営業利益が5.3%増の3億34百万円、経常利益が5.7%増の3億29百万円、純利益が21.2%増の2億21百万円だった。

 EC事業の伸長が牽引し、成長分野への広告投資、営業強化やシステム開発強化に伴う人件費増加などを吸収した。売上総利益率は83.9%で0.7ポイント低下、販管費比率は66.1%で0.3ポイント低下した。純利益は減損損失一巡も寄与した。

 EC事業は売上高が5.8%増の12億63百万円で営業利益が4.1%減の1億61百万円(本社費用調整後は3.5%増の5億69百万円)だった。スーパーデリバリー全体流通額が8.4%増(国内3.3%増、海外77.6%増)の78億52百万円と順調に伸長した。スーパーデリバリー会員小売店数は17年4月期末比1万8692店舗増の8万9212店舗、出展企業数は17社増の1206社、商材掲載数は4万816点増の67万8468点となった。またCORECユーザー数は1万4892社となった。

 Paid事業は売上高が15.7%増の3億57百万円で、営業利益が2.0倍の34百万円だった。加盟企業が順調に増加した。加盟企業数は2600社を超え、グループ内含む取扱高は17年4月期末比17.1%増加の140億23百万円となった。

 保証事業は売上高が8.7%増の5億85百万円で、営業利益が5.9%増の1億42百万円だった。16年8月開始した「URIHO」の伸長も寄与して、グループ内含む保証残高は17年4月期末比40.9%増の159億86百万円となった。

 通期ベースでも経営基盤強化に向けた先行投資を継続するが、スーパーデリバリーにおいて成長余力のある海外市場の流通額拡大、小売以外の事業者の流通額拡大、国内流通の本格的な成長路線への回帰に注力し、COREC、Paid事業、売掛債権保証事業も順調に拡大して2桁増益予想である。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が74.0%、営業利益が68.2%、経常利益が68.0%、純利益が73.7%である。ストック型収益構造を考慮すれば通期ベースでも好業績が期待される。そして19年4月期も収益拡大が期待される。

■株価は売り一巡して反発の動き

 株価は2月の戻り高値783円から急反落して水準を切り下げたが、3月26日安値568円から切り返している。売り一巡して反発の動きだ。

 4月11日の終値618円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS17円14銭で算出)は約36倍、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS108円89銭で算出)は約5.7倍である。時価総額は約114億円である。

 週足チャートで見ると安値圏の下ヒゲで売り一巡感を強めている。出直りが期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■オーダーメイド開発と人材リスキリングで業務変革を伴走支援  ベルシステム24ホールディングス<6…
  2. ■調査件数拡大と効率化で追徴税額1431億円  国税庁は12月、令和6事務年度における所得税および…
  3. ■企業の6.5%がクマ出没による業務影響と回答、宿泊業で4割に迫る  東京商工リサーチ(TSR)は…
2026年1月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

ピックアップ記事

  1. ■AI以外に目を向けよ、割安株に潜む上昇機会  1980年代のバブル相場では、産業構造改革で「軽薄…
  2. ■利上げと解散総選挙、日本経済の分岐点迫る  今週は、運命の1月22日、23日が控えている。1月2…
  3. ■上場来高値更新の金先物、産金・再資源化・再販株に資金集結  当コラムでは昨年来、何度も金関連株を…
  4. ■地政学リスクの影が迫る市場、ヘッジ先は金関連株にあり  しばしばニュースで報じられる高齢ドライバ…
  5. ■金融政策転換が映す相場の地殻変動、投資視点は次の段階へ  長期にわたり株式市場を押し上げてきた金…
  6. ■為替が握る業績相場の行方、円安継続が選別相場を加速  株式市場が金融環境主導の相場から業績重視の…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る