【業績で見る株価】ナブテスコ快調に上場来高値追う、ロボット向けなど好調

業績で見る株価

 ナブテスコ<6268>(東1・売買単位100株)は、3500円台に乗せ快調に上場来高値を更新している。2015年3月期は3期ぶり過去最高益を更新する見込みで将来の展望も明るく、売り物が薄くなる反面、買いが買いを呼ぶ展開となっている。

 同社は産業ロボット用精密減速機で世界トップメーカー。自動ドアでも世界トップ級。また鉄道用ブレーキも得意で、航空・油圧機器、包装機も手掛けている。中国向け油圧機は振るわないが、精密減速機が産業用ロボット向けに伸びている。

2015年3月期は売上高2170億円(前期比7.3%増)、営業利益230億円(同14.5%増)、経常利益261億円(同7.7%増)、当期純利益172億円(同14.8%増)と増収2ケタ台の増益を見込んでいる。とくに営業、経常利益ともに2012年3月期実績(営業利益228億5800万円、経常利益246億5600万円)を3期ぶりに抜き、過去最高益を更新することになる。

また、今後、航空機部品の拡大にも注力していく方針だ。具体的には米国ボーイング社の次期主力大型旅客機「777X」向け姿勢制御機器を納入する。すでに三菱重工の国産中型旅客機「MRJ」への納入も決定しており、航空機関連の売上高を2020年代前半までに現在の倍増にあたる年間売上高400億円に拡大させる予定という。

こうしたことから、今後の業績見通しは明るい。今期は決算期を12月期に変更するために、単純な比較は出来ないが、好調に推移するものと予想される。

株価は2013年4月から続いていた2000円から2700円のボックス相場を上放れ、新たなステージ作りが始まった。浮動玉比率は5.3%と低く需給関係は良好だ。信用買い残高は12万株と、この規模だと上値圧迫要因にはならない。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■海外展開を加速  トリドールホールディングス<3397>(東証プライム)は3月25日、カナダ・バ…
  2. ■モビリティカンパニーへの変革を加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は3月22日、20…
  3. ■イネの生育を最大4倍に  シャープ<6753>(東証プライム)は3月21日、プラズマクラスター技…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■藤田観光など上方修正済み銘柄が狙い目、決算発表前に高値予約しておくのも有効  大型連休の好調な需…
  2. ■GW市場動向と投資家心理  『目出度さも 中くらいなり おらが春』と詠んだのは小林一茶である。季…
  3. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  4. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る