ユニオンツールは下値固め完了感、19年12月期減収減益予想は織り込み済み

株式市場 銘柄

 ユニオンツール<6278>(東1)は世界首位のPCBドリルを主力とする大手切削工具メーカーである。19年12月期は需要減速や一時的費用の影響で減収減益予想としている。ただし株価は下値固め完了感を強めている。減収減益予想は織り込み済みのようだ。出直りを期待したい。

■世界首位のPCBドリルが主力

 世界首位のPCBドリル(電子回路基板用超硬ドリル)や、超硬エンドミルを主力とする大手切削工具メーカーである。直動軸受なども展開している。

■19年12月期減収減益予想

 19年12月期の連結業績予想は、売上高が18年12月期比6.2%減の230億円、営業利益が33.0%減の28億円、経常利益が30.7%減の30億円、純利益が25.7%減の24億円としている。

 減収減益予想である。18年12月期第4四半期から中国市場においてスマホやメモリ関連の需要が急減速した影響が残り、上海工場移転に伴う一時的な費用の増加や稼働率の低下、さらに働き方改革の一環として取り組んでいる賃金制度改革によるコスト増加も影響する。

■株価は下値固め完了感

 株価は安値圏3000円近辺でモミ合う展開だが、19年12月期減収減益予想に対するネガティブ反応が限定的であり、12月安値2688円まで下押すことなく推移して下値固め完了感を強めている。減収減益予想は織り込み済みのようだ。出直りを期待したい。3月6日の終値は2982円、今期予想連結PERは約21倍、時価総額は約590億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る