プレミアグループは戻り歩調、19年3月期最終増益予想で20年3月期も収益拡大期待

 プレミアグループ<7199>(東1)は「カーライフのトータルサポート」を掲げ、自動車ローンや自動車保証の自動車金融サービスを中心にオート関連サービスを展開している。19年3月期最終増益予想である。20年3月期も収益拡大を期待したい。株価は水準を切り上げて戻り歩調だ。上値を試す展開を期待したい。

■自動車ローンなど自動車金融サービスが主力

 中古自動車のオートクレジット(自動車ローン)や、自然故障による修理費用を保証するワランティ(自動車保証)などの自動車金融サービスを主力として、オート関連サービスを展開している。18年3月期の売上構成比はクレジット事業76%、ワランティ事業23%、その他事業1%である。

■国内外でカーライフのトータルサポートを推進

 国内外における「カーライフのトータルサポート」を掲げ、成長戦略としてオートクレジットの積み上げ、成長ドライバーとしてのワランティの強化、整備・板金などアフターマーケット分野への展開、海外事業(タイおよびインドネシア)の拡大を推進している。

 18年8月UcarPAC(ユーカーパック)と協業して中古車買取サービスを開始、パーク24<4666>のクレジット決済サービスとの営業連携を開始、18年9月コンタクトセンターを福岡に増設(17年8月設置した札幌コンタクトセンターと合わせて全国2拠点体制)した。

 18年10月には、自動車整備業界向けソフトウェア開発のソフトプランナーを子会社化、子会社PLSが個人向けオートリース事業を開始した。18年12月には、中古輸入車を対象にワランティを展開するロペライオソリューションズを子会社化(19年4月1日株式譲渡実行予定)すると発表した。

 自社ブランド整備工場「FIX MAN」については、18年10月札幌市に日本第1号店をオープン、タイに第4号店をオープンした。

 19年3月にはオートクレジットの新しい取り組みを開始した。IoT機器(GPS機能付エンジン始動制御装置)を購入車両に取り付けることで連帯保証人を不要とする。

■19年3月期最終増益予想、20年3月期も収益拡大期待

 19年3月期連結業績(IFRS)予想は、営業収益が18年3月期比17.4%増の106億39百万円、税引前利益が1.9%減の19億42百万円、親会社所有者帰属当期利益が3.7%増の13億41百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間85円(第2四半期末42円50銭、期末42円50銭)で、予想配当性向は38.4%となる。

 第3四半期累計は、営業収益が前年同期比17.9%増の78億58百万円、税引前利益が17.6%減の12億22百万円、親会社所有者帰属当期利益が20.4%減の8億15百万円だった。会計基準変更の影響を除くと、本業に係る税引前利益は46.2%増の17億06百万円だった。

 オートクレジット事業は17.8%増収、ワランティ事業は15.4%増収と、いずれも大幅伸長した。オートクレジット事業の取扱高は21.6%増の955億円、債権残高は20.7%増の2348憶円、加盟店は10.5%増の2万0140社、ワランティ事業の取扱高は18.6%増の21.7億円となった。またクレジット延滞債権残高率(3ヶ月超)は0.99%と低位で推移している。

 通期ベースでは、アセット積み上げでオートクレジット事業、ワランティ事業とも伸長して、営業収益は大幅増収予想である。利益面では、人員増などに伴う営業費用増加で税引前利益が減益予想だが、親会社所有者帰属当期利益は増益予想である。

 第3四半期累計の進捗率は営業収益73.9%、税引前利益62.9%、親会社所有者帰属当期利益60.8%である。その他収益として保険入金を第2四半期と第4四半期に計上するため、会計基準変更による影響は通期で約1億80百万円の費用増加影響(貸倒引当繰入額12億60百万円―保険入金10億80百万円)にとどまる見込みだ。通期ベースで好業績を期待したい。また20年3月期も収益拡大を期待したい。

■株価は戻り歩調

 株価(18年12月25日付で東証2部から東証1部に市場変更、19年4月1日付で株式2分割)は水準を切り上げて戻り歩調だ。4月1日には2020円まで上伸した。上値を試す展開を期待したい。4月9日の終値は1803円、前期推定連結PER(会社予想連結EPS221円29銭で算出)は約16倍、前期推定配当利回り(会社予想の年間85円で算出)は約2.4%、時価総額は約238億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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