【編集長の視点】綿半HDは今期1Q減益業績をサイエンスホームの株式取得でカバーして3連騰

 綿半ホールディングス<3199>(東1)は、前日20日に67円高の2252円と3営業日続伸して引け、8月6日に突っ込んだ直近安値2100円からの出直りを鮮明化した。同社株は、7月29日につけた年初来高値2576円から同日大引け後に開示した今2020年3月期第1四半期(2019年4月~6月期、1Q)業績が減益転換し、米国の対中制裁関税第4弾発動表明による世界同時株安も重なって直近安値まで500円幅の急落となったが、8月9日に株式取得・連結子会社化を発表したサイエンスホーム(静岡県浜松市)の株式譲渡日が、8月27日に迫っていることを先取り、売られ過ぎ修正のディフェンシブ株買いが増勢となった。このM&Aでは、昨年12月にグループ会社化したインターネット通販会社のアベルネット(東京都台東区)が、早くも月次売上高動向などに寄与していることが、強く意識され業績期待を高めている。

■戸建木造住宅のFC事業のサイエンスホームにアベルネット並みの即戦力期待

 同社の今期1Q業績は、売り上げが前年同期に比べて19.0%増と増収転換したが、利益は、43.1%営業減益、42.0%経常減益、58・7%純益と大きく減益転換した。小売事業の売り上げが、アベルネットの子会社化が寄与して前年同期より22.5%増と伸びたが、利益は、天候不順で気温が低く推移し、同社が強みとする季節商品の販売が低調となり、新店舗の初年度赤字も重なって同25.5%減と伸び悩んだことが響いた。建設事業も、受注・工事とも順調に推移して売り上げが、同3.1%増となったが、セグメント利益は、低採算物件が多かったことから2億800万円の損失(前年同期は1億4200万円の黒字)となった。貿易事業は、売り上げが同74.7%増収、セグメント利益は2.94倍と好調に推移した。

 今3月期通期業績は、期初予想に変更はなく、売り上げ1142億4500万円(前期比7.3%増)、営業利益26億7300万円(同13.0%増)、経常利益28億1100万円(同12.2%増)、純利益16億4000万円(同1.7%増)と見込み、5期連続で過去最高を更新する。配当も、年間34円(前期実績33円)と連続増配を予定している。

 一方、連結子会社化したサイエンスホームは、戸建木造住宅「サイエンスホームの真壁づくりの家」を提供するフランチャイズ(FC)事業を展開し、加盟店は設立8年で全国に130に拡大、伝統工法を活かし国産のひのきや各地域で伐採・加工した天然素材による高品質の木の家を顧客の手が届く価格で提供しており、綿半HDの「自然との共生」を経営ビジョンと合致することからグループ会社化した。アベルネットも、インターネット通販事業の草分け企業で、連結子会社化とともに綿半HDの通販事業との相乗効果を発揮し、月次売上高のプラス転換、客単価の上昇として業績の即戦力となっており、サイエンスホームにも同様の期待を高めている。

■年初来高値からの調整幅の3分の1戻しをクリアし売り方の買い戻しも加わり全値戻しにトライ

 株価は、今年2月の年初来安値1950円から今年4月の丸三三原商店(長野県安曇野市)の子会社化、今期業績の連続過去最高更新予想、連続増配、月次売上高の好調推移などの好材料が続出して年初来高値2576円まで32%高した。同高値からは、今期1Q業績の減益転換着地に世界同時株安が重なって2100円まで突っ込み、7月月次売上高とサイエンスホーム子会社をテコに下げ止まり出直った。PERは13倍台と過去平均からは割り負け、テクニカル的にも25日移動平均線から3%超とマイナスかい離し、株式需給的にも株不足、逆日歩がつく信用好需給から売り方の買い戻しも想定され、年初来高値から直近安値への調整幅の3分の1戻しをクリアしたここからは、まず半値戻しの2376円奪回に直行し、全値戻しに再トライしよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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